一関市とENEOSが脱炭素社会に向けた連携協定を発表
2024年12月、一関市とENEOS株式会社は、「一関市有林を活用したJ-クレジット利活用による脱炭素社会の実現」に向けた連携協定を締結しました。この協定により、ENEOSは一関市が管理する市有林から生み出された森林由来のJ-クレジットを、東北地域などでの事業活動におけるCO2排出量のオフセットに活用します。一関市は、クレジットの売却益を未来の森林づくりに充て、長期的なCO2吸収能力の維持を目指します。
協定の目的と内容
本協定の主な目的は、カーボンニュートラル社会の実現と脱炭素社会の構築です。特に、未来の世代の健全育成にも寄与することを目指しており、具体的な施策として女子バスケットボールチーム「ENEOSサンフラワーズ」のバスケットボールクリニックを一関市で開催します。このクリニックは、バスケットボールの普及や次世代の育成を図るものです。
一関市の取り組み
一関市は、クレジットの売却益を森林管理や自伐型林業者の育成に還元し、持続可能な森づくりに取り組んでいます。さらに、森林の多様な機能の維持も重要視しており、水源かん養や自然環境の保全、山地災害の防止、温暖化防止などに寄与することが期待されています。
ENEOSの目標
ENEOSグループは、温室効果ガスの排出削減を推進し、2030年度までにCO2排出量を73%削減、2050年度までにカーボンニュートラルを実現する目標を掲げています。このため、森林由来のJ-クレジットの創出と活用を進め、エネルギー供給の安定と環境負荷の低減の両立を目指します。
地域との連携
今後も一関市とENEOSは地域社会と連携し、森林から創出されるクレジットの活用を進めると共に、適切な森林管理を通じて環境保全活動に取り組んでいきます。さらに、脱炭素・循環型社会の形成に向けた協業を通じて、地域社会の発展にも貢献していきます。
一関市有林J-クレジットプロジェクト
このプロジェクトは以下の内容から成り立っています。
1.
対象森林: 一関市有林(7,178ha)
2.
認証対象期間: 8年間
3.
CO2吸収量: 約27,000トン
4.
プロジェクト番号: 373
このような取り組みにより、一関市とENEOSは、地域の資源を活かしながら持続可能な未来を目指していきます。