キアゲンがアムジェン社の新抗がん剤に対応した診断薬を承認
近年、がん治療において新たなアプローチが求められています。従来の化学療法が正常な細胞にも影響を及ぼし、副作用のリスクが高いことから、がんの遺伝子異常を狙い撃ちする分子標的薬の開発が急務と言えるでしょう。
その中で、KRAS変異は日本の肺がん患者の約10%、欧米圏では約25%に見られるものの、これまでその標的薬の開発は難航していました。しかし、アムジェン社の新しい抗がん剤「ルマケラス」が登場することで、KRAS G12C変異に特異的に作用する治療が可能になりました。これは非小細胞肺がん(NSCLC)の治療において、重要な進展と言えるでしょう。
「ルマケラス」を使用する際には、KRAS G12C変異の有無を知ることが不可欠です。このため、最近承認されたキアゲンの「therascreen KRAS変異検出キットRGQ」が役立ちます。この診断薬は、迅速かつ安定した検査を通じて、医師の判断をサポートします。
キアゲンのこの新しいコンパニオン診断薬は、リアルタイムPCR技術を用い、DNAの増幅をリアルタイムで観測できる高性能を誇ります。2021年12月には製造販売の承認を取得し、2022年春には保険適用が見込まれています。これにより、早期に患者に対する適切な治療法を提供できることが期待されます。
日本における肺がん患者は約16.9万人とされ、その多くがNSCLCに分類されます。このうち、KRAS変異が見られる割合は高く、特にKARS G12C変異が多く認められています。したがって、この変異を検出できるキアゲンの診断薬は、多くの患者にとって恩恵があることが予想されます。
キアゲンはすでに二つのコンパニオン診断薬を日本で承認しており、今後もさらなる研究を進め、個別化医療の実現に貢献していく意向を示しています。具体的には、EGFR変異検出キットやBRAF V600E変異検出キットが市場に出ており、それぞれ特定の抗がん剤治療の対象となっています。
これにより、がん治療における診断の精度が向上し、多くの患者が必要な治療を受けられることを願っています。キアゲンの取り組みにより、がん研究は新たなステージに進むことでしょう。さらなる情報が必要な方は、株式会社キアゲンまでお問い合わせください。
会社情報
- 会社名
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株式会社キアゲン
- 住所
- 東京語中央区勝どき3-13-1Forefront Tower2
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03-6890-7300