緊急重版!名張列車区回顧録の魅力
鉄道業界にズームインした一冊、青空へと伸びるレールの先には、たくさんの物語が広がっています。著者、一岡浩司氏が描く『名張列車区回顧録「これはマルになりません!」今、トイレに行けるなら給料が半分でもいい』は、緊急重版が決定し、話題をさらっています。この本では、近畿日本鉄道の名張列車区で41歳までの長いキャリアを持つ著者が語る、鉄道マンの裏側とリアルな日常が満載です。
鉄道マンとしての誇り
一岡氏は、駅員、車掌、運転士としての経験から、数々のエピソードをユーモアを交えて紹介しています。特に印象的なのは、鉄道業界で「マルにする」とはどういうことかを説明する部分です。この隠語は、ミスやトラブルを上手く処理することを指し、本書ではその実際のエピソードを通じて、どれだけ難しいかを表現しています。
鉄道業界の「あるある」
本書には、今では考えられないような事件簿や、「黄金のバックホーム」など、鉄道マンならではの突拍子もない出来事が盛り込まれています。
- - 駅員時代のエピソード:厳寒の地でケガを負ったり、「火だるまになった社内野球大会」など、若き日の奮闘が生き生きと描かれています。
- - 車掌時代の思い出:トンネルでの大失敗や、人間味あふれるエピソードが懐かしさを感じさせます。
- - 運転士時代の逆境:人身事故を迅速に復旧させた実績も取り上げられ、緊迫したシーンが目に浮かびます。
競馬への転職
さらに、著者は鉄道業界から競馬の予想屋へと転職した経歴も持ち合わせています。競馬に対する情熱が感じられる「競馬でもマルにするために」と題した巻末コラムが、特典として追加されました。このコラムでは、著者の競馬予想のノウハウや経験が語られ、読者に新たな視点を提供しています。
読者へのメッセージ
本書は昭和や平成を生きた誰もが共感できる物語を提供しています。鉄道ファンだけでなく、鉄道業界の裏側に興味がある方、そして郷愁を感じる皆さんへ、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。名張列車区にまつわる伝説や、エリザベス女王のお召列車にまつわる秘話も収録され、読み応え十分です。
発売情報
『名張列車区回顧録』は、現在Amazonや楽天ブックス、全国の書店で購入可能です。価格は税込1,100円で、ISBNは978-4-434-35663-6です。鉄道業界のリアルを感じるこの本を是非手に取ってみてください。
著者プロフィール
一岡浩司氏は1961年に三重県上野市で生まれ、1980年に近畿日本鉄道に入社しました。駅員や車掌、運転士としてのキャリアを持ち、現在は競馬予想屋としても活躍しています。彼の描く鉄道マンとしての誇りや苦労は、この本からも十分に感じ取ることができるでしょう。
まとめ
鉄道業界の実態をユーモアたっぷりに描いた『名張列車区回顧録』は、どんな世代の人にも親しみやすい内容です。日常の中の非日常を体験してみたい方や、鉄道業界に興味がある方にはぴったりの一冊と言えるでしょう。