PCI SSC、決済セキュリティを強化するためのコミュニティミーティング開催
国際的な決済データセキュリティ基準の普及に取り組む「PCI Security Standards Council」(PCI SSC)が、初めてアジア太平洋地域の決済業界関係者を対象とした年次カンファレンス「第四回 PCIアジア太平洋コミュニティミーティング」を、2022年10月14日と15日に東京で開催します。
このイベントは、日本でのキャッシュレス決済が急増する中、特に2020年の東京オリンピックを控えた日本において、決済セキュリティの重要性を再認識する機会となります。ここ数年でカード決済の利用が倍増し、訪日外国人の増加に伴い、不正使用のリスクも高まっています。2014年の日本におけるクレジットカードの不正使用による被害は105億円に達し、特にネットショッピングやATMでの不正が問題視されています。
PCI SSCは、こうした課題に対応するため、各国のビジネスリーダーや政府関係者を招待し、セキュリティの知見を共有する場を設けます。
イベントの詳細と登壇者
カンファレンスは、東京・恵比寿のウェスティンホテルで行われ、セッションでは、PCI SSCの国際ディレクターであるジェレミー・キング氏や、経済産業省の坂本理和氏らが登壇します。また、NRIセキュアテクノロジーズ及び楽天など、PCIセキュリティ基準を導入している企業の代表もスピーカーとして参加し、決済市場の最新動向や課題について意見を交換します。
特に、店頭での不正行為を防ぐ技術としてEMVチップの導入や、ATMのスキミング対策、モバイル決済やデジタルコマースのセキュリティ対策は、会の主要な議題として予定されています。
セキュリティ対策の必要性
ジェレミー・キング氏は「日本は決済において重要な転換点を迎えている。2020年の東京オリンピック開催を控え、キャッシュレス決済のセキュリティ対策は非常に重要だ」と説明し、「消費者が自身の情報と資金を安心して管理できるようにすることが、最優先の課題である」と強調しました。
本イベントは、英語で実施されるため、日本語の同時通訳も用意されています。特に、海外からの参加者も多いため、多様な視点からの情報交換が期待されています。
開催概要
- - イベント名:第四回 PCIアジア太平洋コミュニティミーティング
- - 日時:2022年10月14日(水)~15日(木)
- - 場所:ウェスティンホテル東京
- - 住所:東京都目黒区三田1-4-1(恵比寿ガーデンプレイス内)
このように、2020年の東京オリンピックに向けた決済セキュリティの強化が求められる中で、PCI SSCが提供するこのカンファレンスは、決済業界の重要なインプットとなるでしょう。より安全なキャッシュレス社会の実現に向けた一歩が、ここから始まります。