オリーブオイルポリフェノールの健康効果、日本人にも証明される
日清オイリオグループ株式会社は、健康を支えるために「日清オイリオグループビジョン2030」に基づき、脂質栄養に関する知識を活かし商品やサービスの提供を行っています。特に、オリーブオイルポリフェノールが健康に与える影響についての研究が新たな成果を上げました。
研究の背景
オリーブオイルは地中海料理で広く知られており、その健康効果が多くの研究で明らかにされています。特に、オリーブオイルに含まれるポリフェノールは、動脈硬化との関連性が報告されていますが、日本人を対象とした大規模な研究はこれまで行われていませんでした。そこで、日清オイリオグループは、日本人におけるオリーブオイルポリフェノールのLDL(低密度リポタンパク)の酸化抑制効果を検証する臨床試験を実施しました。
研究方法
日本の35歳から64歳の健康な男性80名を対象に、ランダム化二重盲検クロスオーバー試験が行われました。参加者は、1日あたり14gのエキストラバージンオリーブオイル(オリーブオイルポリフェノール5.0mg含有)を3週間摂取し、その後、血中の酸化LDLの変化を精製オリーブオイル(オリーブオイルポリフェノール0.3mg含有)を摂取した後と比較しました。これにより、オリーブオイルポリフェノールがLDLの酸化をどれだけ抑制できるかを評価しました。
研究結果
試験結果として、77名のデータを解析したところ、特に35歳から50歳のグループにおいてオリーブオイルポリフェノールの摂取によるLDLの酸化抑制効果が有意であることが確認されました。この研究成果は、オリーブオイルポリフェノールが日本人の健康にも有効であることを示しています。
掲載雑誌
この研究の詳細は、2024年10月1日にオンライン国際科学雑誌「Nutrients」にて発表されました。論文タイトルは「Age-Related Effects of Olive Oil Polyphenol Ingestion on Oxidation of Low-Density Lipoprotein in Healthy Japanese Men: A Randomized Controlled Double-Blind Crossover Trial」です。
早摘みグリーンオリーブとポリフェノール
オリーブオイルに含まれるポリフェノールの量は、収穫時のオリーブの成熟度によって変わります。特に早摘みのグリーンオリーブは、熟したオリーブよりも高いポリフェノールを含有しています。ポリフェノールは抗酸化作用があり、健康を保つために欠かせない成分です。ポリフェノールは苦味や辛味の成分でもあり、料理に加えることで風味を引き立てる効果もあります。日本では、このような健康的な食材の利用を進めることが期待されています。オリーブオイルのさらなる普及により、様々な健康効果が実感されることでしょう。