鳴門市が新たに発表したフェーズフリーガイドブック
徳島県鳴門市にて、地域の学校における教育環境を向上すべく、「フェーズフリー」の考え方に基づいた新しいガイドブックがリリースされました。このガイドブックは、令和3年に初めて作成されたもので、先日開催された第1回フェーズフリーアワードの事業部門でゴールド賞を受賞した実績を持っています。
フェーズフリーとは?
「フェーズフリー」とは、通常時と非常時を分けるのではなく、両者をつなげて考える発想法です。この考え方を用いることで、災害が発生した際にも日常での学びを生かすことができるようになります。そして、必要なスキルや知識は、特別なものではなく、日常生活の延長線上に存在するものであるとの気づきを促します。教育現場にこの理念を導入することにより、学校は生徒にとってより有意義で身近な存在となるのです。
新ガイドブックの特徴
このたびリニューアルされたガイドブックでは、具体的な実践事例の数が67から100に増強され、多様なアイデアが盛り込まれました。また、学校と幼稚園が利用しやすいように12の活動提案シートも追加されており、教育現場での実践をサポートします。授業や活動の中でどのようにフェーズフリーを実用化できるかを具体的に示しており、教育者にとっては非常に役立つ資源となるでしょう。
教育における利点
新たに導入されたフェーズフリーの考え方には、いくつかの利点があります。まず、学力に関する観点では、学習活動が「自分ごと」として感じられやすくなるため、生徒はより主体的に学ぶ姿勢を育めます。また、非常時の生活に関連する内容を織り込むことで、教科教育がより日常的なものとなり生徒の学習意欲を高める効果があります。
さらに、災害への対応力についても向上が期待できます。日常生活にも役立つ内容が含まれているため、仮に災害が起きたとしても、持続的に学びを続けることが可能です。教師は日々の授業を通じて、生徒の健康状態や家庭環境、具体的な学習状況を考慮しながら、非常時に必要なスキルを身につけさせることができます。
このように、フェーズフリーを取り入れることにより、授業時数を無駄にせずに、様々な学習場面で防災についての意識を育むことができるのです。
具体的な活用法
ガイドブックや活動提案を活用することで、教室や学校全体で、衣・食・住などの日常生活に密着した内容を学ぶことができます。授業だけでなく、朝の会や給食、掃除の時間など、日常生活のあらゆる場面で教育的な効果をもたらします。これにより、生徒たちは自然に非常時に役立つスキルを習得し、未来に備える力を身につけることができるのです。
さらなる情報とサポート
この新しいガイドブックは、鳴門市の公式ウェブサイトからダウンロード可能です。興味のある方はぜひご覧ください。教育現場におけるフェーズフリーの実践は、これからの学校生活をより一層豊かなものにすることでしょう。
お問い合わせは、鳴門市教育委員会学校教育課まで。電話番号は088-686-5917です。学校や地域社会が連携し、子どもたちの未来を育むための一歩を踏み出しましょう。