ブラザー工業、新型パルプモールドが国際的な包装賞を受賞

名古屋に本社を置くブラザー工業株式会社が開発した新しい形状のパルプモールド緩衝材が、世界包装機構（WPO）が主催する「ワールドスター2025」コンテストにて「ワールドスター賞」を受賞しました。この受賞は、緩衝材の更なるイノベーションを象徴するものであり、同社の努力と技術の集大成とも言えるでしょう。

ワールドスターコンテストとは？

ワールドスターコンテストは、1970年に始まり、今や包装業界の国際的な標準となっています。コンテストには、世界各国から多くの応募があり、特に今年は過去最多の550点がエントリーしました。ブラザーのパルプモールドは、日本で開催された「2024日本パッケージングコンテスト」での入賞により、ワールドスターコンテストへの応募資格を獲得。最終的には、40か国からの応募の中で260点がワールドスター賞に輝くこととなりました。

この名誉ある賞を受賞した背景には、パルプモールドの優れた性能が大きく寄与しています。新型パルプモールドは、緩衝性能を保ちながらも小型化・軽量化を実現。これにより、製造や輸送時のCO₂排出削減に寄与しています。環境への配慮が重視される現代において、この技術は特に意義深いものでしょう。

独自のシミュレーション技術

ブラザーは、自社で独自に開発した衝撃シミュレーション技術を活用することで、試作回数を最小限に抑え、短期間でのパルプモールドの開発を実現しました。この技術による効率的な開発プロセスは、業界のスタンダードを変える可能性すら秘めています。

受賞から一週間後の5月30日、イタリア・ミラノの授賞式での栄誉を迎えたブラザー工業ですが、この成功は単なる始まりに過ぎません。未来に向け、さらに多様なパッケージングソリューションを提供することで、消費者や環境に貢献していく意欲は強いものです。

ブラザーのSDGsへの取り組み

ブラザー工業のパルプモールド開発に関する情報は、同社のSDGsスペシャルサイト「ブラザー SDGs STORY」に詳しく紹介されています。ここでは、開発に関与した関係者へのインタビューや、シミュレーション技術を駆使した開発の様子を映し出した動画なども公開されており、技術の裏側や意義をグローバルに発信しています。

訪問者は、以下のリンクから詳細な内容を確認できます。

このパルプモールドの重要性を理解することは、持続可能な包装の未来を考える上で欠かせない要素です。ブラザー工業の取り組みは、業界の進化を促すだけでなく、皆が直面する環境問題の解決にも寄与しています。今後の展開が非常に楽しみです。