教育の未来を変える「チャッともシンク」
コニカミノルタジャパン株式会社が新たに発表した学校教育向けソリューション「tomoLinks」に追加される生成AI学習支援機能「チャッともシンク」が、2024年10月22日から正式に発売される。このサービスは、社会の教育課題に取り組むために開発され、特に協働学習や探究学習の場面で、安心かつ安全に利用できる対話型生成AIを活用したいというニーズに応えている。
「チャッともシンク」は、88校が参加する先行トライアルを経て、実施授業回数567回、参加者数は3,384アカウントに達した。このトライアルでは、多くの教員や生徒から、生成AIを使った授業の効果に関するポジティブなフィードバックが寄せられた。特に、AIを用いた授業では、児童生徒の集中力や参加意識が向上したという報告があり、学びの質の向上が示唆されている。
教育現場での生成AIの利用価値
「チャッともシンク」は、対話型生成AIを使って子どもたちの思考プロセスを支えるために設計されている。この機能を利用することで、児童生徒は問題を発見し、課題を設定し、自身の考えを深める機会が与えられる。さらに、教員は授業の目的や子どもたちの学年に合わせて、AIの応答のスタイルをあらかじめ設定できるため、柔軟な授業運営が可能だ。
特に、プロンプトの設定により、AIからの返答が単なる答えではなく、ヒントを含むサポートに変化する。これにより子どもたちは、より深く自らの考えを育むことができる。これは、生成AIを利用した教育が個別最適化された学びを実現する助けとなる。
安全性への配慮
生成AIを教育現場で利用するにあたり、児童生徒が安心して使用できる環境が必須だ。「チャッともシンク」では、教員や児童生徒が入力した情報はAIの学習には使用されず、有害なキーワードがフィルタリングされる仕組みが整えられている。また、教員は児童生徒の発言内容を確認できるため、安全なコミュニケーションが確保されている。
このように、コニカミノルタは「チャッともシンク」を通じて、安心・安全な教育環境を提供することで、個々の子どもが自分のペースで学びを深められるよう支援している。
利用の容易さ
「チャッともシンク」は、登録の必要がなく、シングルサインオン機能を利用するため、教員や児童生徒は煩わしいユーザー登録から解放されている。さらに、生成AIの利用回数に制限がないため、授業内で自由にAIを活用できる点も大きな魅力だ。この点は、児童生徒が自分の理解を深めたいと思ったときに、気軽に利用できる環境を提供するために重要である。
生成AI活用の調査報告書
「チャッともシンク」の導入に伴い、学校教育における生成AIの実態をまとめた報告書が2024年10月22日から12月27日までの期間限定で無償提供される。この報告書には、トライアルの結果や具体的な活用事例が詳しく取り上げられており、教育現場への実践的なヒントが多数含まれている。
オンラインセミナーの開催
さらに、生成AIを活用した授業に関するオンラインセミナーも実施される。先進的に生成AIを活用している教育者が集まり、具体的な事例や、児童生徒への影響についての貴重な情報を分かち合う機会となっている。これは、参加者が新たな視点を得る良い機会であり、教育現場での実践に役立つ資料を得ることができるだろう。
まとめ
「チャッともシンク」は、学校教育の未来に新たな息吹を吹き込むことが期待されている。個々の子どもたちの能力を引き出し、より良い学びを提供するためのツールとして、教育現場での活用がますます広がっていくことだろう。コニカミノルタジャパンは、これからも教育のDX化を進め、子どもたちの成長を支援していく姿勢を示している。