ペット避難所の現状
2022-11-15 11:00:01

全国に広がるペット避難所の必要性とその現状とは

日本におけるペットとの同行避難の重要性



災害の多発が続くこの日本で、ペットとの同行避難は防災・減災の観点から非常に重要なテーマとなっています。特に、ペットを飼う多くの方々が避難を躊躇し、結果的に危険な自宅に留まってしまう事例も少なくありません。これは、飼い主だけでなく、ペットにとってもストレスを伴う状況であり、してもらいたいのはペットとの安心して避難できる環境の整備です。

近年、一部の先進地域ではペットと一緒に避難できる場所の整備が進んでいますが、未だ全国的にはペット受け入れのない避難所が多く、対応が不十分であることも問題となっています。そのため、飼い主がペットを連れて避難できる環境を整えることが急務であり、実際にペットと共に避難できる動物避難所の重要性が高まっています。

「うちトコ動物避難所マップ」とは



「うちトコ動物避難所マップ」とは、全国に存在する動物避難所をマッピングしたウェブサイトです。このサービスは、ペットと飼い主が共に安心して避難できる環境を目指しており、2021年11月22日にオープンしました。名前の由来には、「うち(家)」から気軽に訪れることができる動物避難所の存在が込められています。

現在、このマップでは9ヵ所の動物避難所と、108ヵ所のペット防災啓発窓口が紹介されています。それぞれの窓口では、災害時に動物を受け入れたり、平常時にはペット防災への知識を広める活動を行っています。

全国動物避難所協会の役割



「うちトコ動物避難所マップ」を運営するのは、NPO法人全国動物避難所協会です。2021年の設立以来、ペット防災に関する知識と経験を持つ獣医師や動物看護師、トレーナーなどが集まり、ペットとその飼い主を支える活動を展開しています。

特に、避難所での実際の受け入れの事例を確認すると、青森県の「Cafe Doggies」は、東北地方に発生した豪雨によって二家族の避難者を受け入れた実績があります。また、岐阜県のNPO法人「人と動物の共生センター」でも、台風による避難支援を行い、高齢者が猫を連れて避難できる環境作りを模索しましたが、実際に避難を希望しない場合もあり、日常からの啓発が必要であることを実感しました。

ふるさと納税を通じた取り組み



全国動物避難所協会は、岐阜市と連携して、動物避難所の設置と運営のために『ふるさと納税制度』を活用したクラウドファンディングにも取り組んでいます。目標金額は800万円で、集まった資金は今後の避難所設置や活動費用に使用される予定です。

このような取り組みによって、全国規模でペットと飼い主が共に避難できる場所を増やし、災害時の安心感を高めることが見込まれます。

今後の活動に向けたセミナーと相談会



また、協会ではペット防災に関するセミナーや相談会をオンラインで開催し、登録者やサポーター向けに活動の説明を行っています。11月23日には「ひともペットも助かる!災害時の情報収集」セミナー、12月5日には「動物避難所」や「ペット防災啓発窓口」への登録促進のための相談会が予定されています。

このように、全国で動物避難所の整備と啓発の動きが加速しています。これからも、ペットと一緒に避難することができる環境の確立が期待されています。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人全国動物避難所協会
住所
岐阜県岐阜市岩地2-4-3
電話番号

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