不動産業界の新たな幕開け:『TATSUJIN SUCCESS SUMMIT 2025』の開催報告
2025年11月20日、株式会社クラスココンサルファームが開催した『TATSUJIN SUCCESS SUMMIT 2025』が、全国から210名の不動産業界の経営者や実務者を集め、盛況のうちに幕を閉じました。このイベントは、人口減少や採用難といった業界の深刻な課題に対処するための次世代経営モデルを提案する重要な機会となりました。
イベントの背景と意義
不動産業界は、他の業界と同様に人手不足や働き方改革、資材の高騰という課題に直面しています。クラスコは「TATSUJIN」というサービスを利用して、業務の効率化や経営の改善を支援しており、すでに7,800以上の不動産店舗に導入されていますが、それだけでは十分ではありません。業務改善を実現するためには、企業内でサービスの内容を深く理解し、実践することが欠かせません。このような背景から、毎年開催されるこのサミットでは、成功事例の紹介やノウハウの共有が行われ、参加企業の成長を促進しています。
イベントの概要
『TATSUJIN SUCCESS SUMMIT 2025』では、基調講演や成功企業の事例発表、業務効率化に向けたAIの活用法などが紹介されました。特に「企業OS」と「AI全社実装」というテーマは、参加者を引き付け、多くの関心を集めました。また、優秀企業の表彰式や懇親会も行われ、業界内のネットワークを強化する場ともなりました。
Z世代を意識した企業OSの提案
クラスコの代表、小村氏は、近年の採用難の根本的な原因を「Z世代とのギャップ」にあると指摘し、古い経営モデルからの脱却を訴えました。特に「見て盗め」とは通用しないデジタルネイティブ世代に向け、「人が変わっても成果が出続ける企業OS」の重要性を説きました。具体的には、以下の6つの構成要素を提案:
- - VISION(ビジョン):企業理念の見直しと再定義
- - 成長(教育):企業内大学などの教育システムの構築
- - 認知度(ブランド):視覚的な統一感を持つブランディング
- - オフィス(環境):働きやすさを重視した労働環境の整備
- - 働く条件・肩書き(使命):役職名の見直しと待遇の設計
- - プロモーション(発信):自社の魅力を効果的に広報する戦略的発信
この提案は、業界に新たな風を吹き込むもので、今後の採用活動の拡充に寄与することが期待されます。
成功事例の紹介
イベントでは、実際に企業OSを導入し、劇的な成果を上げた企業の成功事例がいくつか発表されました。例えば、東京都町田市の「株式会社きめたハウジング」は、新たなブランド戦略により、前年比で売上130%増、反響数153%を達成しました。また、離職率が69%から0%に改善された岐阜県多治見市の「株式会社アルフハウジング」など、各社の取り組みは非常に興味深いものでした。これらの事例を通じて、成功の鍵は「見える化」と組織化された仕組みの導入であることが明らかになりました。
AIの全社実装と業務効率化
また、AIの全社実装についても多くの議論が交わされました。クラスコ社内では、業務改善に向けてGoogle WorkspaceとAIを連携させ、年間22,862時間(約6,860万円相当)の業務削減を達成しています。これにより、社員はより価値の高い業務に専念できるようになり、結果として生産性が飛躍的に向上しています。
総まとめ
イベント終了後には懇親会が開催され、全国の不動産会社同士の交流を深める貴重な機会となりました。このようなサミットは、単に成功事例を共有するだけでなく、業界のモチベーションを向上させる重要な役割を果たしています。今後もクラスコでは「TATSUJIN」サービスの更なる強化と業界全体への情報発信を続け、共に成長していくコミュニティを築いていくことが期待されます。