日本医師会赤ひげ大賞 受賞者発表
1月8日、日本医師会(会長:松本吉郎)は、第13回「日本医師会赤ひげ大賞」と「赤ひげ功労賞」の受賞者を決定したと発表しました。この賞は地域医療を支える医師たちの活動を顕彰することを目的としており、毎年医療の発展に寄与した方々が表彰されています。
赤ひげ大賞とは?
「赤ひげ大賞」は、2012年に創設された賞で、地域の医療に貢献する医師にスポットを当て、その功績を称えることを目的としています。その名称は、日本の作家・山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」に由来しており、江戸時代に活躍した医師の姿を模しています。
この賞には、毎年5名の医師が選ばれており、第8回からは特別に「赤ひげ功労賞」も設立され、さらに多くの医師が表彰される機会が設けられました。
選考の詳細
今回の選考は2022年11月に行われ、前年に引き続き和歌山県立医科大学や琉球大学の医学生も選考委員に参加しました。医学生たちは将来の医師としての視点から、賞の受賞者を選びました。選考委員には医療界の著名な方々が参加し、素晴らしい功績を持つ候補者の中から選ばれた受賞者が発表されました。
受賞者の紹介
1.
中村伸一医師(福井県) 61歳
おおい町国民健康保険名田庄診療所 所長
30年以上地域の医療を支え続けており、多職種連携を推進しています。自ら設立した「健康と福祉を考える会」で、地域に根ざした医療活動を展開しています。
2.
早川富博医師(愛知県) 73歳
愛知県厚生農業協同組合連合会足助病院名誉院長
過疎地の訪問診療に尽力し、地域住民との連携を深めながら健康づくりに力を入れています。
3.
中村正廣医師(大阪府) 76歳
中村クリニック理事長
患者が安心して最期まで住み慣れた場所で過ごせるよう、在宅医療の体制を整え、多世代が交流できる場所を提供しています。
4.
高垣有作医師(和歌山県) 66歳
国保すさみ病院顧問
地域の高齢化に対応し、啓発活動を通じた医療資源の有効活用に取り組んでいます。
5.
間部正子医師(熊本県) 97歳
間部病院理事
長年にわたり地域医療を支え続けてきたベテラン医師で、慈愛ある医療を実践しています。
赤ひげ功労賞受賞者
「赤ひげ功労賞」には、14名の医師が選定されました。受賞者は全国各地から選ばれ、地域医療の質を高めるための貢献が認められています。具体的な名前については別途公表されています。
未来への期待
日本医師会の黒瀬常任理事は、「受賞者の功績を多くの人に知ってもらうことで、地域の医療とのつながりを深めてほしい」と述べ、受賞者の励みとなるよう広く情報発信する重要性を強調しました。
表彰式は2月に都内で行われる予定です。多くの医師が地域に密着した医療サービスを提供し、コミュニティの健康を守る活動が評価されることは、今後の医療環境の向上に繋がります。今後も赤ひげ大賞受賞者たちの活躍に期待が寄せられています。