256量子ビット開発
2025-04-22 14:26:35

富士通と理研が世界最大級の256量子ビット量子コンピュータを開発

富士通と理研が開発した256量子ビット超伝導量子コンピュータ



2023年10月、富士通株式会社と国立研究開発法人理化学研究所は、共同で開発した世界最大級の256量子ビット超伝導量子コンピュータを発表しました。この新しいコンピュータは、2021年に設立された「理研RQC-富士通連携センター」での研究成果を基にしており、次世代の量子コンピューティングの可能性を示しています。

256量子ビットの超伝導量子コンピュータ


この新規開発された256量子ビット超伝導量子コンピュータは、理研が2023年3月に発表した国産初号機の64量子ビットを拡張したものであり、密度実装技術の進化により実現されました。この量子コンピュータの最大の特長は、ハイブリッド量子コンピューティングプラットフォーム「Fujitsu Hybrid Quantum Computing Platform」を通じて、2025年度の第一四半期中に企業や研究機関に提供開始予定であることです。

技術的進展とその影響


256量子ビットの実現により、利用者はより大規模な分子解析や、複雑なエラー訂正アルゴリズムの実証を行うことが可能になります。これにより、金融や創薬、さらには新材料の開発など、様々な分野での応用が期待されています。

特に、量子と現行のコンピュータを併用するハイブリッドアルゴリズムが実装されることで、計算の効率性は大幅に向上すると予想されています。これにより、今まで解決が難しかった計算問題に対しても、量子コンピュータの力を借りてアプローチが可能になるでしょう。

未来に向けた取り組み


また、富士通と理研はこの開発に止まらず、将来的には1,000量子ビットを超える超伝導量子コンピュータの実現を目指します。このエネルギー推定計算において、約6万量子ビットを使用することで、現行コンピュータが5年かかる計算を10時間に短縮することが可能になると予測されています。

こうした革新的な技術の進展は、量子テクノロジーの実用化に向けた一歩であり、多くの分野での研究と開発が進められています。両者は引き続き、量子ビットの設計や製造技術を向上させるとともに、高精度な量子ゲートの実現に向けた取り組みを加速させていくことでしょう。

超伝導量子コンピュータの意義


現代社会が直面する複雑で膨大な情報処理には、従来のコンピュータでは対応できない計算量の問題が増えています。その中で、量子コンピュータの実用化は強く期待されており、富士通と理研の連携はその実現に向けた重要なステップとなっています。

彼らの挑戦は、新たな計算技術を通じて社会の課題を解決し、未来の科学や産業に新たな光をもたらすものでしょう。これからの展開に、ますます注目が集まります。


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会社情報

会社名
富士通株式会社
住所
神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
電話番号

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