荻堂顕の新作『飽くなき地景』が10月2日に発売
2024年10月2日に、株式会社KADOKAWAから荻堂顕の新作長編『飽くなき地景』がリリースされます。この作品は、著者が日本推理作家協会賞の受賞を果たした第一作目としても注目されています。荻堂氏はこれまで、『私たちの擬傷』や『ループ・オブ・ザ・コード』などで、その深い洞察力と力強い筆致を示してきました。
小説の背景とストーリーの魅力
本作は、昭和の旧華族である烏丸家の嫡男・治道の物語を中心に描かれています。治道は、家業である不動産事業には興味を持たず、一族の宝刀「無銘」に強く惹かれています。彼は、祖父が所有していたこの刀が家族の守り神であることを知り、文化を守る仕事に情熱を燃やします。ところが、父・道隆の手によって刀が愚連隊に渡ってしまい、治道は刀を取り戻すために無謀な計画を実行に移します。
物語はオリンピックや高度経済成長を背景に、治道の成長や苦悩を描いていきます。東京が急激に変化する中、彼を取り巻く人々との関係がどのように変わるのか、そして「無銘」に秘められた家族の秘密がどのように明らかになるのかが鍵となっています。荻堂が描く美と血のノワールは、普通の小説とは一線を画す深いテーマを持っており、読み応え十分です。
講義も行われる試し読み
今回の書籍リリースを記念して、書籍の冒頭50ページを特別に試し読みとして公開する予定です。この試し読みは2024年10月3日の12:00に公開されるとのことです。興味を持った方はぜひリンクをチェックしてください。
書籍の基本情報
- - 発売日:2024年10月2日(水)
- - 定価:2,145円(税込)
- - ページ数:384ページ
- - ISBN:9784041150672
- - 発行:株式会社KADOKAWA
著者情報
荻堂顕は1994年に東京都世田谷区で生まれ、早稲田大学で学びました。執筆の傍ら、様々な職業を経験し、2020年に新潮ミステリー大賞を受賞。彼の作品は、登場人物の緻密な心理描写や、社会情勢への深い理解により、多くの読者を惹きつけています。
荻堂顕の新作『飽くなき地景』は、彼のこれまでの集大成とも言える作品です。ぜひ手に取って、深い物語の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。