新たな半導体検査のスタンダードを目指す
株式会社ヨコオは、半導体製造の前工程で使用される新しいプローブを発表しました。このプローブは、直径がわずかΦ0.08mmと、まさに髪の毛の太さ程度のサイズであり、100μmピッチという非常に狭い間隔に対応しています。この革新的なプローブは、2024年2月末より量産を開始し、5月末には顧客への供給がスタートする予定です。
世界最小プローブの特長とは?
この新たに開発された100μmピッチプローブは、多くの半導体チップが詰まったシリコンウェハを電気的に検査するために設計されています。プローブは、上下のピン、チューブ、スプリングの4つの部分から構成されており、ピンを押すことで中にあるスプリングが伸び縮みする仕組みを持っています。寸法を従来のプローブより約20%細くしたことにより、接触抵抗値やばね圧、先端位置精度のすべてが向上しました。
高周波検査にも最適
このプローブは、MEMS技術で製造されたプローブも選択肢の一つですが、内蔵スプリングによってコンタクト荷重を抑えつつ、長いストロークを確保できるため、ウェハバンプの高さのばらつきに影響されることなく安定した検査が可能です。また、短い構造を持つためノイズに強く、5GやAIに関連する高周波の検査にも適しています。
このように、高周波や小型化が進む半導体業界において、今回の100μmピッチプローブは、ますます高まるニーズに応える存在となるでしょう。
業界への貢献
株式会社ヨコオは、今後も半導体検査における小型化や高周波化の進化に向けた製品開発を続け、革新的なソリューションを提供し、より便利で豊かな社会の実現に寄与していく考えです。これにより、産業全体でもさらなる成長が期待されます。
この新しいプローブの開発は、業界としても重要な一歩であり、今後の進化に大きな期待が寄せられています。今後も株式会社ヨコオの動向に注目が集まることでしょう。