越水対策に向けた新たな河川堤防技術の公募が始まる
国土交通省は、令和元年の東日本台風を受けて、越水に対抗できる「粘り強い河川堤防」の技術開発を進めています。この度、第2回目の公募が始まり、関係業界や民間企業と連携し、さまざまな新技術を募集します。
主な経緯と背景
令和元年の東日本台風の際、全国で142箇所に及ぶ堤防決壊が発生しました。これらのうち、122箇所は「越水」が原因とされています。気候変動の影響で、洪水被害は今後も増加することが予想されています。そのため、国土交通省では、越水に対して強い堤防技術を開発し、被害を最小限に抑える取り組みを強化しています。
過去にも状況を踏まえ、令和5年3月に第1回の公募が行われ、越水に対する一定の性能を持つ4つの技術が評価されました。その結果、関係業界の参考となる技術比較表が令和6年11月に公開されました。今回の公募はその第2弾となります。
公募の概要
1. 公募期間
- - エントリー受付: 令和7年4月23日(水)~6月13日(金)
※この期間は公募全体の把握を目的としています。
- - 応募資料受付: 令和7年4月23日(水)~令和8年1月30日(金)
※こちらは応募技術の評価を行うための期間です。エントリーした内容に修正がある場合は、再提出も可能です。
2. 公募技術に求める性能
新たに求められる技術は以下の要件をクリアする必要があります。
- - 既存の堤防の性能を侵害しないこと
- - 越水に対する十分な性能を持つこと(具体的には、30cmの越流水深に対して、越流時間が3時間の間はその性能を維持すること)
3. 応募手続き
公募に関する詳細や応募様式は、指定の第三者機関のウェブページ(
ここをクリック)に掲載されています。国土交通省が選定したこの第三者機関が公募を運営します。
お問い合わせ先
公募に関する疑問や詳細な質問がある場合は、国土交通省水管理・国土保全局治水課の課長補佐、窪田さんもしくは減災技術係長の保坂さんまでご連絡ください。
TEL:03-5253-8111 (内線 35622, 35624) 直通番号:03-5253-8455
今後の洪水対策に向けた技術の進化に期待が高まります。今回の取り組みにより、より安全な河川堤防が建設され、多くの地域での防災力向上が目指されることでしょう。