新宿西口ハルクでの新たなナビゲーションサービス
新宿西口に位置する商業施設ハルクが、視覚障がい者向けの新しいナビゲーションサービスを4月16日から導入しました。このサービスは、視覚障がい者がより安心して外出できるよう支援するもので、特に便利なアプリ「あしらせ」と「NaviLens」を使用した屋内外のシームレスなナビゲーション機能を特徴としています。
サービス導入の背景
視覚障がい者にとって、日常的な外出は多くの課題を抱えています。特に大型商業施設においては、入口の発見や館内での重要施設の位置を特定することが難しく、目的の店舗までの移動も困難を伴います。このような課題を解決するために、「あしらせ」と「NaviLens」が連携し、視覚障がい者の移動をサポートします。
具体的には、屋外での移動は「あしらせ」の振動ナビゲーションによって、新宿西口ハルクへの道案内が行われ、館内では「NaviLens」の音声サポートによりエレベーターやトイレ、店舗情報を提供します。これにより、移動の全過程での安心感を実現します。
具体的な機能
1.
屋外移動のサポート
「あしらせ」を使用することで、視覚障がい者は商業施設の入り口まで安全かつ快適に移動できます。このデバイスは足元への振動により、行くべき方向を示すことで、利用者の自立した移動を促します。
2.
館内の情報提供
館内では、「NaviLens」のAR技術を活用し、設置されたコードを読み取ることで、音声での情報取得が可能です。これにより、視覚障がい者はエレベーターやトイレ、さらに各フロアのテナント情報などを音声で知ることができ、目的地への移動がスムーズになります。
3.
シームレスな連携
これら二つのサービスをスマートフォンで連携させることで、屋外から館内への移動が一つの流れとなり、全体の利用体験が一層向上します。
特別イベントの開催
この取り組みの一環として、期間中には視覚障がい者向けの美容メイク講座の体験会も開催される予定です。美容に興味を持つ視覚障がい者にとって、外出を楽しむ新たな手段にもなると期待されています。
これらの活動を通じて、外出の自由を手に入れることができる環境の整備を目指しています。
実装プロジェクトの概要
この新しいナビゲーションサービスの実施期間は、4月16日から12月14日までの約8ヶ月間です。新宿西口ハルクの利用者は、あしらせを利用した際に本ナビゲーションサービスを受けられるよう、事前に詳細が案内される予定です。なお、施設内には誘導員は配置されていないため、利用者は自らのデバイスに依存して情報を取得する必要があります。
「スマート東京」プロジェクトとの関連
この取り組みは、東京都が進める「スマート東京」に関連した施策として位置づけられており、都内の商業施設や公共スペースにおけるアクセシビリティの向上を狙っています。視覚障がい者がより快適に生活できる社会の実現に向けて、ReGACY Innovation Groupや他の企業が協力しながら、このサービスを実装しているのです。
このように、新宿西口ハルクでの取り組みは、視覚障がい者に対する新たな支援の形を示す重要なステップとなっています。今後の展開に期待が寄せられます。