山口県が挑むシビックテックによる地域課題解決
山口県では、地域住民の生活をより良くするために、AIを活用したシビックテックプロジェクトが始動しました。この取り組みは、アーバン・イノベーション・ジャパン(UIJ)がサポートするもので、2026年9月から2027年1月にかけて実施される予定です。採択された8社と共に、地域が抱える社会課題解決に向けた実証実験が行われます。
シビックテック チャレンジ YAMAGUCHIとは?
シビックテック チャレンジ YAMAGUCHIは、地域の社会課題を解決するために、スタートアップ企業と地方自治体が協力するプロジェクトです。2018年に兵庫県で始まったこのプログラムは、その後全国に広がり、山口県でも2021年からスタートしました。この6年間で、多くの地域課題に取り組みながらデジタル化を推進してきたのです。
デジタル化の重要性
山口県は、「デジタル化こそ地方の未来を切り開く鍵である」との信念のもと、地域のさまざまな問題に対してAI技術を応用しています。これにより、より安心・安全に暮らすことができる社会の実現を目指し、住民参加型の実証実験を通じて新たな価値を創造しようとしています。
採択された企業と実証実験の内容
今回、63社から72件の提案の中から選ばれた8社によって、様々な実証実験が行われます。以下にその内容を紹介します。
1. 歩いて行きたくなる商店街の実現
中心市街地で発生する渋滞を解消するため、AIによる混雑予測や駐車場案内を導入し、車両の分散と来街者の回遊を促進するプロジェクトです。この取り組みを進めるのはエクスポリス株式会社です。
2. 次世代モビリティの導入
高齢化が進む中山間地域では、免許不要で安全な移動手段を提供し、住民の日常生活を支える新しいサービスの可能性を探ります。採択されたのは株式会社アイシンです。
3. 視覚障害者向けの情報提供
視覚障害者に行政情報を迅速に届けるための音声化システムを構築します。長門市の樋口泰地がこの実験を行います。
4. 自治会の広報維持・支援
高齢化や担い手不足による広報配布体制の維持が難しい自治会のために、持続可能な情報配信体制を構築します。この取り組みを行うのは株式会社アイ・キャンです。
5. スポーツ情報の効率化
県民に必要なスポーツ情報を効率的に発信するため、競技団体が直接情報を登録・発信できる仕組みを構築します。株式会社INJUSが採択されました。
6. 自然言語検索による情報提供
郷土資料やレファレンス事例に簡単にアクセスできる環境を整えるため、AIによる自然言語検索を活用します。株式会社シビックAI総合研究所がこのプロジェクトの採択企業です。
7. 子供向けの新しい学習体験の提供
博物館が蓄積した数々の収蔵品を活用し、子供たちが主体的に学べるようにAIを活用したバーチャル収蔵庫を構築します。ZeroToInfinity株式会社が 『山口県立山口博物館』というテーマのもとに進めます。
8. 親子の対話を促す見守りシステム
子供のスマートフォン利用に関する危険を早期に検知し、保護者との対話を促進する仕組みを構築します。Adora株式会社がこの課題に取り組みます。
まとめ
今回のシビックテック チャレンジは、山口県が地域の問題解決に向けて大きな一歩を踏み出す契機となるでしょう。地域の行動や生活をより良くするための新しい仕組みづくりが進む中で、住民同士のつながりや協力も深まることが期待されます。今後の実証実験の成果が注目される中、山口県がどのように変わっていくのか、その行方を見守っていきたいですね。