アンリツがデュアルSIM対応の5G NRテストプラットフォームを発表
アンリツ株式会社(社長:濱田 宏一)は、携帯電話端末にデュアルSIM機能が搭載される現代において、非常に重要な技術基準適合証明の相互接続性試験に対応した新たなテストプラットフォーム、5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NRを開発しました。このプラットフォームの販売開始は、携帯通信業界における大きな前進を意味します。
デュアルSIM機能の重要性
デュアルSIM機能は、主回線に何らかの障害が発生した際、副回線を使用して通信を続けることができる仕組みです。これにより、ユーザーは音声通話とデータ通信をSIMによって使い分けることができ、通信の安定性を確保しつつ、使用料金を抑えることが可能です。近年、この機能を搭載した端末の普及が進み、さまざまな場面での利便性が向上しています。
安全で安心な通信環境の確保
しかし、複数のSIMに対応した端末が増加する中、緊急通報が接続されない事例も報告されています。これに対処するため、携帯端末と通信事業者ネットワーク間の相互接続性を確認する試験項目が追加されることが決定しました。この相互接続性の確保は、2025年7月1日から義務化され、一部の技術要件については2026年1月から施行されることが予定されています。
ME7834NRの機能と技術的優位性
ME7834NRは、モバイル機器の認証団体であるGCF(Global Certification Forum)および北米を中心としたPTCRB(PCS Type Certification Review Board)において、5G NRテストプラットフォームTP251として登録されています。このテストプラットフォームは、複数の無線アクセス技術を組み込んだモバイル機器向けに、3GPP準拠のプロトコルコンフォーマンステスト(PCT)および事業者受入試験(CAT)に対応しています。
アンリツの使命と今後への展望
アンリツは、今後もユーザーが安全で安心な通信環境を享受できるよう、信頼性の高い測定ソリューションを提供し続けるとのことです。同社の新開発されたテストプラットフォームME7834NRは、デュアルSIM機能の実装と認証取得を効率的かつ確実に進める助けとなるでしょう。
まとめ
デュアルSIM機能を持つ携帯端末の普及に対応した新しいテストプラットフォームの導入は、緊急時の通信用途にも大きく貢献することが期待されています。通信の安定性と経済性を両立させるこの技術は、今後ますます重要性を増していくことでしょう。アンリツの取り組みは、通信業界全体において、より良い未来を描くための大きな一歩となるに違いありません。