日本唯一の漬物祭り「香乃物祭」で新たな体験を！

日本唯一の「漬物」祭り、香乃物祭。

あま市で開催される「香乃物祭」は、日本で唯一の漬物をテーマにした祭りであり、1300年以上の歴史があります。毎年8月21日に行われ、約1000人もの来場者が集まります。この祭りは、国内唯一の漬物の神「鹿屋野比売（かやぬひめ）」が祀られる萱津神社を舞台に、漬物文化を祝う行事として知られています。

尾張平野に位置する萱津神社はかつて海岸に面しており、神様に自然の恵みを捧げるための場所として選ばれました。漬物が生まれたきっかけとして、供物が無造作に甕に入れられた結果、偶然にも塩漬けになったことが挙げられています。この奇跡の保存食は人々によって珍重され、万病を癒す力を持つものとして崇められました。

祭りでは、まず本殿祭が営まれ、巫女の舞や祝詞の奏上が行われます。その後、参加者は「漬込神事」に参加し、自らの手で俎上の野菜を甕に漬け込む体験をすることができます。ここではナスや白菜、唐辛子など好きな野菜を選び、願いを込めながら塩を振りかけて漬け込みます。この神事で漬け込まれた野菜は「香の物」となり、熱田神宮に奉納されます。

また、その他にも「漬物茶漬け」の販売や、昨年の香の物の授与、全国から集まった漬物の即売会など、盛りだくさんのイベントが用意されています。また、萱津神社オリジナルの可愛らしい野菜のお守りも手に入れることができるため、訪問の記念にも最適です。

「香乃物祭」は、漬物が持つ深い文化的背景や、地域の伝統を体感する貴重な機会です。一年に一度のこのお祭りには、ぜひ足を運び、漬物の魅力を感じながら、地元の人々との交流も楽しんでいただきたいと思います。