QPS研究所、10号機「ワダツミ-Ⅰ」打上げ決定!
福岡市に本拠を置く株式会社QPS研究所が、2025年5月17日(土)に新たな小型SAR衛星「QPS-SAR10号機」の打上げを発表しました。この衛星は「ワダツミ-Ⅰ」と名付けられ、米国のRocket Lab社が製造したElectronロケットによるものです。打上げウィンドウは日本時間で17時15分以降を予定していますが、天候によっては変更される可能性もあるため、公式サイトやSNSを通じての情報確認が推奨されます。
この打上げは、QPS研究所とRocket Lab社との間で締結された契約に基づく衛星8機の打上げの一環であり、今回がその第2回目です。Electronロケットのミッション名は「The Sea God Sees」と設定されており、これはQPS-SAR10号機の愛称「ワダツミ」に由来しています。
「ワダツミ」とは?
愛称「ワダツミ」は日本の神話に登場する海の神であり、海上の交通の安全を祈願される存在です。QPS研究所はこの名前を選ぶことで、日本文化へのリスペクトを示しつつ、特に海洋観測能力の向上を目指していることを表現しています。実際、ワダツミは海や波を象徴しており、このミッションに盛り込まれる理念を感じさせます。
QPS-SARプロジェクトの進捗
QPS研究所における小型SAR衛星プロジェクトは、新技術によって特徴づけられています。特に、同社が開発した大型展開式アンテナにより、従来のSAR衛星よりもはるかに軽量かつコスト効率の高い衛星が実現されました。これにより、QPS-SAR衛星は46cmという高解像度の画像取得を可能にし、商業利用においても世界トップレベルの性能を誇ります。
この男の子、QPS-SARは2028年までに24機の衛星を運用し、最終的には36機の衛星コンステレーションを構築する計画を掲げています。このコンステレーションにより、平均10分ごとのリアルタイム観測データの提供が可能になる見込みです。
QPS研究所の未来へのビジョン
QPS研究所の代表取締役社長である大西俊輔氏は、今回の打上げに対して非常に大きな期待を寄せています。彼は「10機目の衛星の打ち上げが決定し、その思いはひとしおです。これまでの経験をもとに、衛星コンステレーション構築へのスピードを上げ、プロジェクトの成功へ向けて尽力してまいります」と述べています。こうした言葉からは、同社が未来の宇宙開発において重要な役割を果たすことへの強い情熱が伝わってきます。
Rocket Lab社について
Rocket Lab社は2006年に設立され、カリフォルニア州を拠点とするロケット開発企業です。彼らのElectronロケットは、過去の打上げにおいて200機以上の衛星を軌道投入しており、民間及び公的機関から高い信頼を受けています。今回の「The Sea God Sees」ミッションは、Rocket Lab社の重要なマイルストーンの一つとなるでしょう。
結論
QPS研究所の小型SAR衛星「ワダツミ-Ⅰ」の打上げは、日本のみならず、国際的な宇宙産業においても重要なニュースとなることは間違いありません。今後の動向に目が離せません。