盛岡友愛病院が多要素認証基盤EVEMAを導入
医療機関における情報セキュリティがますます重要視される中、盛岡友愛病院は、株式会社ディー・ディー・エス(DDS)の多要素認証基盤「EVEMA(イヴエムエー)」を導入しました。この新しいシステムにより、職員のログイン方式が進化し、医療情報の管理が強化されることが期待されています。
EVEMA導入の背景
厚生労働省が策定した「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」によれば、今後の医療機関において不可欠となる二要素認証が求められています。近年、サイバー攻撃の手法が多様化しており、医療機関でもその影響が顕著です。このため、盛岡友愛病院は、ガイドラインに即したセキュリティ対策を強化する必要性を認識しました。同院は2023年2月からEVEMAを運用し始め、これを機に職員650名が効率的で安全にシステムにアクセスできる環境を整えました。
EVEMAの特徴と機能
EVEMAは、多様な認証方式を組み合わせて、二要素認証を実現しています。具体的には、生体認証としての顔認証や指紋認証、ICカード(FeliCa、MIFARE、マイナンバーカード)を用いた認証などが可能です。特に、盛岡友愛病院では、Windows OSのログオン時に顔認証を採用し、電子カルテには職員ごとのIDに基づく異なる顔認証を利用しています。これにより、セキュリティが一層強化され、なおかつ職員にとっても使いやすいシステムが整っています。
また、病院の特有な課題、すなわち非常勤者の管理や手術室での利用に関しても考慮されており、効率的な運用が期待されています。特に、マスク着用が必要な医療現場においても、EVEMA導入によって職員の負担を軽減することが可能です。
今後の展望
盛岡友愛病院がEVEMAを導入したことにより、医療機関全体の情報セキュリティが大きく向上することが期待されています。これに伴い、今後もDDSは多要素認証ソリューションの開発・提供を続け、より安全な医療情報管理を支援していく方針です。EVEMAは、情報システムの安全管理強化に向けた重要な一歩としての役割を果たすことでしょう。
株式会社DDSは、医療機関用の指紋認証ソリューションのリーディングカンパニーとして、今後も産学連携による技術開発に力を入れていく方針です。これまでに、多様化する情報セキュリティニーズに対応する「万能認証基盤 Themis」をはじめ、様々なセキュリティ製品を提供しています。
まとめ
このように、盛岡友愛病院が導入したEVEMAは、医療界における安全管理の新たなモデルケースとなるでしょう。医療情報の保護はもちろん、職員の利便性を考慮し、今後も一層のセキュリティ強化が期待されます。