大阪・HEP FIVEの生木クリスマスツリー再利用プロジェクト
大阪の梅田に位置するファッションビルHEP FIVEでは、2024年のクリスマスを迎えるにあたり、特別なプロジェクトが進行中です。それは、2021年に使用された生木のクリスマスツリーを再利用するという試みです。このプロジェクトは、国内では非常に希少な事例となっており、環境への配慮を促進する新しい循環型クリスマスの形を示しています。
生木の再利用と育成のプロセス
2021年のクリスマスに使用されていたツリーは、大阪府から兵庫県宝塚市に送られました。ここは日本三大植木産地の1つであり、その中でも「甚平植木」という約150年の歴史を持つ植木生産者が、ツリーの育成を担当しました。通常、7メートルを越える大木は、根を切って使うため、移植後に多くが枯れるリスクがあります。しかし、徹底した管理のもと、このツリーは再び成長し、約8メートルに達しました。
今里健吾氏率いる甚平植木では、土壌改良や害虫駆除を行い、関西の環境に適した育成条件を整えてきました。北海道で生まれ、关西で再度育成されたこのツリーは、多くの人々に喜びをもたらすクリスマスツリーとして、2024年に再登場することが決定したのです。
環境保全と生産者支援
HEP FIVEが使用するクリスマスツリーは、北海道のとかち地方で丁寧に育てられた「プンゲンス」という希少な品種です。この木々は自生しているものではなく、長い時間をかけて生産されます。そのため、生木を利用することは環境破壊と捉えられがちですが、実際には農作物と同様の感覚で生産されています。
今里氏も「木を使うことで生産者の仕事が成立し、環境に優しいサステイナブルな選択となる」と語っています。彼は木々が最高の舞台で活躍することを願っています。
2024年のクリスマスを彩るツリー
HEP FIVEのクリスマスツリーは、他の商業施設に比べて特異な存在で、サステナビリティを強調しています。ツリーのプロデュースを手掛けるのは、EAST.incの馬場雅人氏、クリスマスツリーデザインを行う齋藤あつ子氏、メンテナンスに関しては甚平植木が協力しています。HEP FIVEは、ただの商業施設ではなく、地域貢献と環境意識を育む空間であることを目指しています。
また、HOPE FIVEは多くの人々に訪れてもらうことで、サステナブルな取り組みの重要性を広めようとしています。来たるクリスマスシーズンに、再生された生木のクリスマスツリーがどのように輝くのか、非常に楽しみです。
HEP FIVEは、地元大阪の魅力を発信し続ける重要な拠点として、地域社会と共に歩みを進めています。この取り組みを通じて、訪れた人々が環境について考え、楽しんでいただけることを期待しています。