都農町が目指すデジタル・フレンドリー社会の実現に向けた1.7億円の投資

都農町が進めるデジタル・フレンドリー推進計画

はじめに

2023年、宮崎県の都農町がデジタル・フレンドリー社会の実現に向けて大きな一歩を踏み出しました。町長の河野正和氏と一般財団法人つの未来まちづくり推進機構が連携し、全世帯のインターネット環境を整備するために、総額1.7億円を投資することを決定。これにより、町内の子供たちと高齢者が現代のデジタル世界にスムーズにアクセスできる環境を整えます。

主要施策

この計画には、具体的に4つの施策が盛り込まれています。

1. ポータルサイトの開設 : 地域の情報を集約し、町民と行政がリアルタイムでコミュニケーションを図れる双方向型の情報プラットフォーム「(仮称)つの+」を構築します。これにより、利用者は自分の興味やニーズに合った情報を効率的に得ることができるようになります。

2. インターネット環境の整備 : 町全体に光回線を整備し、すべての世帯がインターネットに接続できる環境を整えます。これにより、地域情報へのアクセスがより容易になる期待がかかります。

3. タブレットの配布 : 65歳以上の世帯や中学生以下の子どもがいる世帯にタブレット端末を無償で配布します。タブレットは直感的に使えることから、世代を問わず利用が推奨されます。さらに、通信料についても町が5年間にわたり負担するため、経済的な負担を軽減。

4. 高齢者支援プロジェクト : 地元の若者たちが高齢者世帯を訪れ、タブレットの使い方を説明し、アフターケアを行います。これにより、地域の若者と高齢者のつながりを強化し、デジタルリテラシーの向上につなげます。

地域の未来を見据えた計画

この取り組みは、単なるデジタル環境の整備にとどまりません。都農町は、これまでの地域の歴史や文化を踏まえつつ、未来のまちづくりに向けた挑戦を続けています。この計画で目指すのは、デジタル化を通じて町民が一体となり、新しいコミュニティを形成することです。

都農町について

都農町は、創立100周年を迎えた今年、地域の振興に力を入れています。すでに道の駅の開設により経済活性化を図り、ふるさと納税を通じた寄付の促進にも成功しています。しかし、2020年の時点で高齢化率が39.3%を超える中、地域全体で深刻な人手不足が議論されています。このデジタル施策は、その解決の糸口ともなりうる。