Suiren Blue設置開始
2015-06-12 19:04:06

ExaScaler社とPEZY社、高性能小型スーパーコンピュータ「Suiren Blue」を開発、設置開始

高性能小型スーパーコンピュータ「Suiren Blue」稼働開始



高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、ExaScaler社とPEZY Computing社が共同開発した第二世代液浸冷却小型スーパーコンピュータ「ExaScaler-1.4」の設置を完了し、稼働を開始しました。このスーパーコンピュータは「Suiren Blue(青睡蓮)」と名付けられ、既存のスーパーコンピュータ「Suiren(睡蓮)」に併設されています。

「Suiren」は、ExaScaler社の前世代モデル「ExaScaler-1」を用いて構築されており、4台の液浸冷却槽から構成されるコンパクトな設計ながら、理論性能395TFlopsを誇ります。一方、「Suiren Blue」は、新たに開発された「ExaScaler-1.4」を採用。設置面積は約4分の1に削減されているにもかかわらず、「Suiren」を8.4%上回る理論性能を実現しています。これは、面積・体積効率の大幅な向上を意味します。

「ExaScaler-1.4」は液浸冷却に特化して開発されており、冷却効率の向上だけでなく、保守作業の効率化にも貢献しています。具体的には、最小構成システムである“ブリック(Brick)”を容易に吊り上げられる新機構が導入されました。また、室外冷却システムも簡素化され、8台あった小型室外冷却機と熱交換器を、1台の中型室外冷却機と1台の高効率小型熱交換器に集約することで、配管を含めたシステム全体の保守性が向上しています。

ExaScaler社とPEZY Computing社は、これらの技術的優位性をさらに検証していく計画です。両社は、7月12日から16日にドイツ・フランクフルトで開催されるISC 2015において、「ExaScaler-1.4」の正式発表と最小構成システムの展示を行う予定です。

「Suiren Blue」の技術的特徴



  • - 高性能: 「Suiren」を上回る処理能力を実現。
  • - 省スペース: 設置面積は約4分の1に削減。
  • - 高効率冷却: 液浸冷却技術により、冷却効率と保守性を向上。
  • - 簡素化された室外システム: 冷却機器の数を削減し、保守性を向上。

今後の展開



「Suiren Blue」の稼働開始により、KEKにおける研究開発はさらに加速すると期待されます。ExaScaler社とPEZY Computing社は、今後「ExaScaler-1.4」の技術をさらに発展させ、高性能で省エネルギーなスーパーコンピュータの開発を推進していく予定です。

問い合わせ先



株式会社ExaScaler
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-1木村ビル3F
研究開発部長CTO 鳥居淳
TEL: 03-5577-3835
E-mail: [email protected]
http://www.exascaler.co.jp

株式会社PEZY Computing
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-4-1友泉淡路町ビル5F
取締役副社長COO 鈴木大介
TEL: 03-3525-4291
E-mail: [email protected]
http://www.pezy.co.jp

会社情報

会社名
株式会社ExaScaler
住所
東京都千代田区神田小川町2丁目1番地木村ビル3階
電話番号
03-5577-3835

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