Green Carbon株式会社、ベトナムでの新たな取り組み
このたび、Green Carbon株式会社(以下、グリーンカーボン)は、ベトナム北部のHai Duong省において、農業農村開発局(DARD)との間で水田面積最大55,000haにおけるカーボンクレジット創出を目指すプロジェクトに関する覚書(MOU)を締結しました。これにより、グリーンカーボンはベトナムでのカーボンクレジット事業をさらに拡大していく考えです。
MOU締結の背景と目的
グリーンカーボンは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジットの創出に取り組んでおり、特にベトナムでは水田プロジェクトを中心に事業を展開しています。これまでにNam Dinh省、Nghe An省、Vinh Phuc省、An Giang省などでプロジェクトを進めており、今回のHai Duong省は5つ目の州となります。水田におけるカーボンクレジット創出を通じて、地域の持続可能な農業を支え、温室効果ガスの削減に貢献することを目指しています。
今回のMOUに至った経緯は、グリーンカーボンがベトナム国立農業大学(VNUA)と共に実施した実証実験の結果を踏まえており、Nghe An省での取り組みがHai Duong省のDARDに評価されたことが背景にあります。このプロジェクトでは、DARDの協力を得ながら地域の農家へのガイドライン提供や推奨を行い、農業技術の普及を図ることが重要な役割を果たします。
今後の展開
グリーンカーボンは、今後10年間をプロジェクトの実施期間として設定しており、まずは最大55,000haの水田でのカーボンクレジット創出に取り組みます。さらに、ベトナム全土への拡大を視野に入れており、持続可能な農業の推進とカーボンクレジット市場の活性化を図ります。
既にKai Duong省内では、実証圃場の特定と初年度のプロジェクトに参加する農家へのトレーニングを完了しており、今後の拡大に向けた協議も進行中です。プロジェクトの実施にあたっては、VNUAをはじめとする現地の研究機関や大学との連携が重要であり、メタンガスの計測や必要データの収集、カーボンクレジットの発行と販売を行っていきます。
まとめ
グリーンカーボンの取り組みは、地球環境の保全と持続可能な農業の実現に寄与するものです。水田のメタンガス削減を通じて、気候変動対策に貢献し、地域経済の発展にも寄与していくことでしょう。今後の進展に注目が集まります。