広島とコンゴを考える
2024-08-06 15:16:05

広島原爆の日、テラ・ルネッサンスがコンゴの現状を訴える

2023年8月6日、広島に投下された原子爆弾から79年が経過しました。この重大な日を迎え、認定NPO法人テラ・ルネッサンスは、広島原爆の犠牲者に哀悼の意を表明すると同時に、コンゴ民主共和国で続く「忘れられた紛争」の現状について強い懸念を表明しています。

テラ・ルネッサンスの理事長、吉田真衣氏は、原爆の材料として多くのウラン鉱石がコンゴから採掘されたという歴史的な事実を重く受け止めており、広島とコンゴの間には過去からの複雑な歴史的関係があることを示しています。この関係は、単なる歴史的事実に終わらず、現在の人道危機や武装勢力による暴力が続く現状に深い影響を与えています。

コンゴの紛争は、特に東部地域での武装勢力の活動により、未だに困難を強いられている人々が多くいます。テラ・ルネッサンスが活動を行っている南キブ州では、住民の42%が食料不足に直面し、さらにはマラリアの蔓延や治安の悪化、女性に対する暴力が問題となっています。そのため、国際社会からの注目が必要不可欠であると彼らは訴えています。しかし、残念ながら、コンゴの紛争は長期化し、国際的な関心が薄れている状況が続いています。

テラ・ルネッサンスはコンゴにおける「紛争鉱物」にも特に焦点を当て、その問題の解決に向けて行動しています。コンゴには金、スズ、タンタル、タングステンといった貴重な鉱物資源が豊富に存在し、これが紛争を助長する武装勢力の資金源となります。私たちの使用する電子機器、例えばスマートフォンやパソコンに使われるこれらの鉱物が、遠く離れた地での人道的な危機を生み出していることを私たち消費者は意識する必要があります。

テラ・ルネッサンスは2007年からコンゴでの支援を続け、特に人道支援と自立支援に重点を置いて活動しています。700名以上の元子ども兵、性的暴力の被害を受けた女性、最貧困層の住民に対する具体的な支援を行っており、その成果は多岐にわたります。また、国際的な枠組みづくりに関与する企業との協働も進め、サプライチェーンの透明性を確保するための政策提言に取り組んでいます。

広島の平和教育の経験を生かし、テラ・ルネッサンスは「歴史の教訓」を大切にしています。広島・長崎の悲劇を二度と繰り返さないためにも、紛争の根本原因を理解し、平和構築に向けた努力を続けることが重要だと彼らは考えています。

この8月6日、テラ・ルネッサンスは次のようなメッセージを発信しました:
1. コンゴの紛争と人道危機に対する関心を高めること。
2. 紛争鉱物問題への取り組みの強化を企業に求めること。
3. 歴史の教訓を生かす努力を続けていくこと。

私たち一人ひとりの行動が、遠く離れた地の人々にどのように影響を与えるかを考え、この問題に対する意識を高めることが必要です。テラ・ルネッサンスは、今後もコンゴの人々を支援し続け、国際社会との連携を強化していくことで、紛争問題への解決を目指します。


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会社情報

会社名
認定NPO法人テラ・ルネッサンス
住所
京都府京都市下京区五条高倉角堺町21番地jimukinoueda bldg. 403
電話番号
075-741-8786

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