デジタル技術を活用した省エネ実証事業
株式会社Natureは、世田谷区との連携により、2025年7月から8月までの間に「デジタル技術による新たな省エネ実証事業」を実施しました。この実証事業は、日常生活においても無理なく、省エネルギーを実現するための効果を検証することを目的としていました。
実施概要
実証期間中、384世帯を対象に、提供する機器や節電制御の方法を異なる4つのグループに分けました。この仕組みにより、個々の努力に依存せずに省エネの持続可能性を評価することが可能となりました。参加者には、電力消費の可視化を可能にするスマートHEMS「Nature Remo E2 lite」と、赤外線リモコンを用いて家電を操作する「Nature Remo Lapis」が配布され、これらを活用した行動変容が期待されました。
本実証の成果として、参加世帯全体で一般世帯と比較し、2.52%に相当する電力の削減が達成されました。また、「Nature Remo E2 lite」による電力消費の見える化や、エアコンの温度を自動で調整する「オートエコ機能」が、参加者の省エネ行動を大いに促進しました。
電力消費の可視化の重要性
「Nature Remo E2 lite」の機能は、リアルタイムでの電力消費量の確認を可能にし、グラフでのデータ分析を通じて参加者に自らの消費傾向を把握させました。ただし、調査結果では、この基本的な機能よりも、日や週、月単位でのデータの比較機能や過去のデータと照らし合わせることで、より効果的な節電が実現されることが示されています。これは、参加者に省エネの計画性を持たせ、行動を振り返ることが不可欠であることを示唆するものでした。
自動制御機能がもたらす節電効果
参加者の中で「Nature Remo Lapis」の「オートエコ機能」を活用した方々は、使用しなかった方々に比べて明らかな電力削減が確認されました。これは、特に利用時間の長さと電力消費の削減が密接に関係していることも調査から明らかになっています。
今後の展望
本実証事業からの重要な成果は、電力消費の見える化と自動制御による省エネルギー効果が実証されたことです。今後は、これらの成果を基に、世田谷区においてさらに効果的な施策を検討していく予定です。Natureとしては、得られた知見を活かし、IoTを駆使した便利で効果的な省エネ体験の提供を目指してさらなる改善を進めていく所存です。
詳細は報告書からご覧いただけます。