多発性骨髄腫のよりよい選択のために
認定NPO法人キャンサーネットジャパン(CNJ)は、がん患者が自分の価値観に基づいて治療法を選ぶための術を身につけることができるよう、冊子『多発性骨髄腫 よりよい選択のために 患者さんのための協働意思決定ガイド』を制作しました。この冊子は医療スタッフと協力しながら最適な治療法を選ぶ『協働意思決定』の重要性を強調しており、患者自身の意思や価値観が反映される治療方針決定に寄与します。
多発性骨髄腫とは
多発性骨髄腫は、現在の医療では完治が難しいとされていますが、症状を抑える治療法が次々と開発されています。再発時にも多くの選択肢があり、患者はさまざまな治療法を考慮することができます。各治療法にはそれぞれ利点と欠点があり、患者が選択する際には、自身の生活スタイルや価値観を十分に考慮することが大切です。
協働意思決定の重要性
『協働意思決定』(Shared Decision Making、SDM)は、患者と医療スタフが対話を通じて治療方針を決める過程を指します。このアプローチでは、患者の生活環境、習慣、趣味、価値観などを医療スタッフと共有し、十分なコミュニケーションを持つことで、最も適した治療法を選び出すことができます。患者自身が治療過程にどのように関与するかが、結果的に治療の満足度や生活の質へと繋がります。
無料で入手可能な冊子
この冊子は、キャンサーネットジャパンのウェブサイト(
CNJ公式サイト)から無料でダウンロードでき、さらに、医療機関には無償で提供されることもございます。この冊子を通じて、一人でも多くの患者や医療従事者が協働意思決定の重要性を理解し、実践することにつながれば幸いです。
キャンサーネットジャパンについて
1991年に設立されたキャンサーネットジャパンは、がん患者が自らの意思で治療に臨むことができるよう、科学的根拠に基づく情報を提供することをミッションとしています。特に、がん治療に伴う啓発イベントや教育事業に力を入れており、ジャパンキャンサーフォーラムなどの活動を通じて、がんに関する知識を広めています。今後も、多発性骨髄腫を含むあらゆるがんに対して最新の情報を提供し続ける所存です。
この冊子を是非ご活用いただき、患者さんが自分らしく治療に臨むための手助けとなることを願っています。広く周知していただくことで、多くの人々にとっての助けとなることを期待します。