量子ドットセンサー本格上陸
2023-02-20 08:00:01
革新技術!量子ドットセンサーが日本市場に本格上陸!
量子ドットセンサーが日本の産業を変える!
英国のナノテクノロジー企業、クアンタム アドバンスド ソリューションズ社が、量子ドット技術を活用した革新的なセンサーを日本市場に本格展開すると発表しました。同社は、サウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学(KAUST)からスピンアウトした企業で、世界的な研究機関imecなどとも連携し、量子ドット技術を用いたイメージセンサーにおいて世界初の商用化に成功しています。
従来技術の限界を突破
従来、広範囲の波長帯(中波長赤外線、短波長赤外線、X線など)を捉えるには、高価なInGaAsセンサーが必要でした。1台あたり数千ドルから数十万ドルもするこのセンサーは、価格の高さが普及の大きな障壁となっていました。
しかし、クアンタムソリューションズ社の量子ドット技術は、この問題を解決します。独自開発の量子ドット材料(QDot™)とシリコンチップを組み合わせることで、低コストで高機能なセンサーを実現。従来のInGaAsセンサーに比べて、製造コストを10分の1から1000分の1に削減できるとしています。
超人的な視覚を実現
この量子ドットセンサーは、可視光だけでなく、肉眼では見えない赤外線やX線といった波長域の情報を捉えることができます。まるで超人的な視覚を得たように、これまで見えなかった情報を得ることが可能になります。
幅広い分野への応用
この技術は、様々な分野で活用が期待されています。
産業用カメラ: FA(ファクトリーオートメーション)、ロボティクス、自動車、医療診断など、様々な産業で高性能なイメージセンサーが求められており、量子ドットセンサーは、その需要に応える革新的なソリューションとなります。
次世代家電: スマートフォンやAR/VRヘッドセットなど、次世代家電にも活用することで、ユーザー体験を大幅に向上させることが期待されています。
食品検査: 近赤外線(SWIR)を用いた検査で、食品内部の状態を非破壊で確認することが可能になり、品質管理の向上に貢献します。
自動運転: 悪天候時など、可視光では捉えにくい状況でも、周囲の状況を正確に把握し、安全性を高めることができます。
日本市場への期待
同社日本代表の門田陽一氏は、「量子ドット技術により、高機能センサーがより多くの分野で普及し、新たな商機が生まれる」と述べています。また、英国本社CEOのマラット・ルトフリン博士は、「日本は新しいセンサー開発においてリーダーであり、非常に魅力的な市場である」とコメント。日本市場への高い期待が示されています。
環境への配慮
さらに注目すべきは、同社の量子ドットはカドミウムや鉛を使用していない点です。環境への配慮も両立した、持続可能な技術と言えるでしょう。
まとめ
クアンタム アドバンスド ソリューションズ社の量子ドットセンサーは、その高い性能と低価格、そして環境への配慮を兼ね備えた画期的な技術です。日本市場への本格上陸により、日本の産業に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。今後の展開に期待しましょう。
会社情報
- 会社名
-
Quantum Advanced Solutions Ltd
- 住所
- 東京都港区六本木7-7-7 トライセブンロッポンギ8階
- 電話番号
-
03-6824-2865