医療用ガス安全性向上
2022-03-29 08:50:01
医療用ガスボンベの安全性向上を目指す新たな連携の取り組み
医療用ガスボンベの安全性向上を目指す新たな連携の取り組み
医療現場において、安全性は常に最優先の課題です。特に医療用ガスボンベの残量に関する問題は、見過ごされがちな一方で、事故のリスクを高める要因にもなっています。そんな中、NPO法人まもるをまもると木幡計器製作所が手を組み、医療用ガス残時間通知デバイスの開発に取り組んでいます。この連携は、医療現場における課題を新たに解決する試みです。
背景にある課題
医療用ガスボンベ、特に酸素ボンベは、使用する医療機関にとって生命維持に不可欠な存在です。しかし、これまでのボンベは残量を示す表示がないため、使用者はしばしばヒヤリとする瞬間を経験してきました。例えば、突然酸素がなくなってしまうという事態は、医療の現場においては非常に危険です。これに対処するためには、ボンベの残量を正確に把握し、無駄のない使用を心がける必要があります。
木幡計器製作所は、圧力計の専業メーカーとしての実績を活かし、その経験をもとに医療界のニーズに応えるデバイスの開発を開始しました。人の経験や勘に頼らず、確実に残時間を表示することでヒューマンエラーを減らし、事故を未然に防ぐことがこのプロジェクトの目的です。
「evaGraphy」とは
特定非営利活動法人まもるをまもるが開発したプラットフォーム「evaGraphy」は、医療従事者や関連職種の人々が現場の課題について話し合うためのオンライン空間です。参加者は、医療機器や作業環境に関して感じる違和感や課題を視覚的に可視化し、共有できます。これにより、より多くの情報を取り入れ、課題解決の糸口を見つけることが可能になります。
今回のプロジェクトにもこの「evaGraphy」が活用されています。木幡計器製作所の代表が別のワークショップに参加したことを契機に、「evaGraphy」を通じてより多くの意見を収集しようとしたことが、連携のきっかけとなりました。
医療従事者の声
この取り組みの中で、医療従事者はブラウザを通じてボンベの使用状況に関する画像を投稿し、現状の把握を行いました。さらに、木幡計器製作所のプロトタイプに対するワークショップを実施し、異なる視点からの気づきを集めました。これには、医療従事者の意見をはじめ、コンサルタントや若手社員の視点が含まれています。グループワークでは様々な視点からの課題再定義や改善案が出され、木幡計器製作所にフィードバックとして提供されました。
今後の展望
木幡計器製作所は、こうしたフィードバックを元にデバイスの方向性や仕様のブラッシュアップを始めています。この新たなデバイスの開発は、医療現場における安全性を保つための重要なステップとなるでしょう。
また、まもるをまもるも、このコンセプトをさらに広げるために、他の企業との提携を推進していく意向を示しています。医療機関や介護現場でのニーズに応えるため、今後も新しいアイデアや技術を結集し、命を守るための仕組みを実現していくつもりです。
まとめ
医療現場でのヒューマンエラーを低減し、安心して医療用ガスを使用できる環境を整えるためのこの取り組みは、今後ますます重要性を増していくでしょう。医療機関で働く方々の命を守るための新たな技術が、持続可能な社会の実現に向けて役立つことを期待しています。
会社情報
- 会社名
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特定非営利活動法人まもるをまもる
- 住所
- 京都府京都市下京区中堂寺南町134番地公益財団法人京都高度技術研究所8F8D05
- 電話番号
-
090-3616-7357