沖縄発の新たな取り組み
株式会社うむさんラボが運営する「カリーインパクト&イノベーション1号投資事業有限責任組合」(通称:カリーファンド)が、医療支援サービスを展開するAmbii株式会社への出資を発表しました。
この出資は、沖縄という地域からスタートしたイノベーションが、どのように日本全体の医療課題に寄与しようとしているのか、その背景を探ります。
Ambiiが抱える社会課題
本プロジェクトの背景には、訪日外国人の医療ニーズの急増があります。最新の統計によれば、年間約3,600万人もの外国人観光客が日本を訪れ、そのうちおよそ140万人が医療的な問題を抱えています。また、日本国内の在留外国人も増え続け、医療へのアクセスがますます重要な問題となっています。しかし、現実的には外国語に対応した医療機関の情報を得ることが困難で、外国人患者が安心して医療機関を訪れるためのシステムが整っていないのが現状です。
Ambiiのサービス
Ambiiがその課題解決のために提供しているのが、外国語に対応した医療機関を検索できるプラットフォームです。また、患者が自国の言語で予約や問診を行えるシステムも導入。例えば、Web問診票を通じて、患者が母国語で入力した内容を自動的に日本語に翻訳し、医療機関のカルテと連携する仕組みを構築しています。
これにより、外国人患者は医療機関と円滑にコミュニケーションを取りやすくなり、医療機関にとっても負担軽減に繋がります。
カリーファンドの役割と意義
今回の出資にあたり、カリーファンドはAmbiiが提供するサービスが外国人患者と医療機関双方の問題解決につながる可能性を高く評価しました。そのため、カリーファンドは、今後の展望として、沖縄県内の金融機関や関係機関と連携し、Ambiiの成長をサポートすることを約束しています。また、インパクト測定とマネジメントの実践を通じて社会的なインパクトの創出を進める意向を示しています。
将来的な展開
Ambiiは、今後国内外への事業展開を図り、医療機関が外国人患者を安心して受け入れることができる環境を提供し、「国境を越えて自由に医療を選べる社会」を目指しています。特に、訪日外国人や在留外国人の医療サービスの質を確保し、健康を守るシステムの実現を目指しているのです。
まとめ
このように、株式会社うむさんラボのカリーファンドがAmbii株式会社に出資することにより、より多くの外国人が安心して日本の医療サービスを利用できる環境が整備されることが期待されます。地域に根ざしたイノベーションが、全国的な課題解決に貢献する姿に、今後も注目が集まります。