音声AIによる広島県の行政サービスの革新
株式会社エクレクト(東京都世田谷区)が広島県と連携し、2025年6月から音声AI技術を活用した「AI行政フロントサービス」の実証実験を開始すると発表しました。この実験は、広島県が推進する「ひろしまAIサンドボックス」プロジェクトの一環であり、住民が気軽に相談できる音声AIエージェントの実用性を検証するものです。
現状の課題と背景
近年、広島県を含む全国の自治体では、住民からの問い合わせ対応に多くの職員が必要とされています。特に繁忙期には、「電話が繋がらない」「たらい回しに遭う」といった課題が顕著になっています。しかし、従来のIVRシステムやチャットボットでは、複雑な問い合わせに対処する能力に限界があります。そのため、根本的な解決には至っていませんでした。
このような背景を受けて、エクレクトは最新の大規模言語モデル(LLM)を用いた音声AIエージェントを開発しました。これにより、住民が安心して相談できる、人間のように親身になって対応する能力を持つ「AI行政フロントサービス」を目指します。
サービスの特長
本音声AIエージェントの特長は、以下の通りです。
1.
自然な対話を実現:1.4秒という迅速な応答で人間らしい会話を提供。
2.
24時間365日対応:待ち時間なしで即座に質問に答える体制を整備。
3.
高い問題解決力:複雑な行政の問い合わせにも柔軟に対応し、自動解決率60%以上を目指します。
期待される効果
このサービスの導入により、住民はいつでも問い合わせができ、待ち時間が大幅に減少します。また、自治体側にとっては、職員の業務負担が軽減され、問い合わせ対応の品質が標準化されることが期待されます。
実証実験の概要
実証実験は2025年6月から2026年2月までの8ヶ月間行われ、対象業務は生活、福祉、防災、健康、医療、子育て、教育などの多岐にわたります。検証項目には、自動解決率、住民満足度、職員の負担軽減効果が含まれます。
今後の展開
この実証実験の結果に基づき、全国の他の自治体への展開を目指していくとのことです。エクレクトは750社以上の豊富な支援実績があり、CX向上およびEX向上に寄与するソリューションを提供しています。さらに、カスタマーサポートプラットフォーム「Zendesk」のAPAC No.1の販売代理店としても、多くの実績を持ち続けています。
会社概要
- - 会社名:株式会社エクレクト
- - 設立:2017年
- - 東京本社所在地:東京都世田谷区北沢2-36-9 ベル下北沢3F
- - 広島西日本本社所在地:広島県広島市南区段原南1-3-53 広島イーストビル18F
- - 代表取締役:辻本真大
- - 公式サイト:エクレクト公式サイト
この新たな取り組みによって、広島県の行政サービスがどれほど変わるのか、期待が高まります。今後の実証実験の結果から目が離せません。