渋谷での「ひきこもりVOICE STATIONフェス」開催
2023年1月24日、渋谷ストリームホールにおいて「ひきこもりVOICE STATIONフェス」が開催されました。このイベントは、厚生労働省の支援のもと、ひきこもりへの理解を広めるためのキャンペーンの一環として実施されたものです。参加者はオンラインも含めて約350人にのぼり、全国には推計146万人以上のひきこもり状態の人がいます。彼らへの理解を深めることがこのイベントの目的でした。
多様な思いを伝える
イベントは、ひきこもり経験者である演出家・宮本亞門さんがファシリテーターを務め、多様な経験を持つ参加者が登場しました。お笑い芸人の山田ルイ53世さんやインフルエンサーのまいきちさんが、自身の経験をもとに「人生ドラマグラフ」を作成し、過去の感情や思いを振り返る時間を持ちました。こうした体験が集まって、多くの参加者にとって他者の思いを知るきっかけとなりました。
ひきこもりの苦悩とその後
山田ルイ53世さんは、中学時代から完璧を求められるプレッシャーから、6年間のひきこもりを経験しました。外の世界と接触がほとんどなかった当時、彼が唯一外を見ることができたのは、自室の窓からだけでした。そんな中で、厳しい環境の中での孤立感や不安に耐えながら、「何かをしなければ」と自らを奮い立たせるきっかけを見つけたことを語りました。彼は「ひきこもりは誰でも遭遇する可能性がある出来事」とし、行動を起こすことの重要性を訴えました。
自分を大切にするという選択
まいきちさんは、SNSの発展と共に成長しましたが、若い頃からいじめに遭い、ひきこもりになってしまいました。彼女は自分の痛みを認識し、それを乗り越えるため、自己を守る選択をするまでの経緯を語ります。SNS上では、幸せの側面しか見えず、周囲と自分を比べて苦しんでいました。しかし、内面的な成長を遂げた今では、他者と心を通わせることの重要性を理解しています。
ひきこもり経験の意義
宮本亞門さんは、不登校やひきこもりを「自分を守る行動」と捉え、人と違う視点こそが新たな発想を生む土壌であると語ります。「ひきこもりは人生の勲章」と位置づけ、自身の経験を通じて、他者へ強さを伝播することの大切さを示しました。彼は、ひきこもりという経験が新たな道を切り開く可能性を秘めていると考えており、多様性を受け入れる社会の重要性を改めて強調しました。
体験から生まれた演劇
フェスティバルでは、ひきこもり経験を基にしたショートドラマ「こもリアル」が上映されました。この作品は、当事者の思いを集めて製作され、同じような経験を持つ仲間たちが共感できる要素を持っています。観客は自身の体験を客観的に振り返り、新たな気づきを得たと話していました。
地域の絆と支援
イベントの後半では、「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」が振り返られ、神奈川、高知、秋田、新潟、奈良、大分の各地で実施されたキャラバンの内容が紹介されました。参加者たちは、地域の様々な支援者や当事者との対話を通じて、地域における「心の居場所」の重要性を再確認しました。このような地域の支援が、これからの社会を形成する助けとなるのです。
今後も「ひきこもりVOICE STATION」の活動は、多くの人々に理解を深めるため継続されます。すべての人が自分の人生を大切にできる社会を目指し、パルシステムは地域の発展に寄与していくことでしょう。