国際的なデザインコンペ「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2024」最優秀賞発表
NOT A HOTEL株式会社が行った「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2024」の最優秀賞作品が、12月21日の公開審査会にて発表されました。アワードに選ばれたのは、イタリアのMohamed Hassan ElgendyとNahed Zmeterによる「NATURE WITHIN」という作品です。このコンペティションは40歳未満の建築家やクリエイターを対象としており、第一回目から世界中の630作品が集まりました。
コンペの目的は、多様なクリエイターに建築実現の場を提供することで、北軽井沢エリアにおける新たな建築の可能性を探ることです。作品の提出者は23カ国におよび、エントリー総数は1490組2463名。特に、応募資格は建築士の資格を有しない人も含まれており、若手クリエイターたちにとって大きな機会となりました。
最優秀賞受賞作品「NATURE WITHIN」
受賞作品「NATURE WITHIN」は、豊かな自然を生かしたアイディアが特徴となっています。石の地形を障害物としてではなく、空間の要素として取り入れることで、自然と調和する住まいが提案されています。家は自然の傾斜と輪郭に溶け込む形で設計され、地中に埋め込まれることで周囲と一体化した関係を築いています。このデザインは、地形の石をそのまま生かすことで、大規模な人工基礎を必要としない構造を構成しています。
また、家の形状は不完全な楕円として設計されており、その有機的な形状が周囲の自然環境と溶け込むようになっています。特にファサードにはガラスを多用し、自然光が内部に多く取り入れられるようになっている点が評価されました。ここに描かれるのは、自然と人工がシームレスに統合された、環境への敬意を払った住まいの姿です。
審査とその他の受賞作品
公開審査では、各ファイナリストが自らの作品についてプレゼンテーションを行い、審査委員たちと質疑応答を行う形式で進められました。優秀賞には日本の高栄智史氏と村上毅晃氏による「NOT is MORE」や、アメリカのGeorgina Baronian氏とSam Clovis氏による「Ambience」、イギリスのJoanna Maria Lesna氏による「IWA」などが選ばれました。また、佳作には日本の「DISCOVERY」や「MOGURI」などが含まれています。
合計で最優秀賞1作品、優秀賞4作品、佳作5作品が選定されました。審査員には各分野の著名な建築家が名を連ねており、その厳粛な審査の結果は、これからの建築業界を担う若手クリエイターたちへの重要なメッセージとなるでしょう。
今後の展望と期待
最優秀賞作品である「NATURE WITHIN」は、今後「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA」エリアに建設される予定で、完成されることで、多くの人々に新たな体験を提供することでしょう。NOT A HOTELのCEO、濵渦伸次氏は、今後もデザインコンペティションを定期的に開催し、さらなる創造性を引き出していく意向を示しています。次回のコンペティションにも多くの注目が集まることでしょう。
最後に、競争にエントリーした全てのクリエイターに感謝の意を表し、今回の挑戦が彼らの未来に良い影響を与えることを期待しています。彼らの新たなアイディアと情熱に、私たちも大いに刺激を受けています。