NISAが追い風に！約8割の投資家がプラス運用を達成

NISAの影響と投資家の動向

2025年の冬、株式会社TAG STUDIOが行った日本全国の投資家386名を対象とした調査結果が注目を集めています。この調査の主な目的は、個人の資産形成における証券会社選びや投資行動についての実情を明らかにすることです。調査結果を通して、日本の個人投資市場がどのように変化しているのかを掘り下げていきます。

調査の概要

調査は2025年6月4日から6月9日にかけて行われ、回答者の年齢層は主に30代から40代に集中しています。特に30代が全体の37.6%、40代が30.8%を占めるなど、資産形成に積極的な世代が多く見受けられました。また、性別の割合は男性が58.8%、女性が40.4%となっています。

NISA制度と投資開始のきっかけ

調査によると、21.8%の投資家が投資を始めるきっかけとして「NISA制度」の存在を挙げており、この制度が投資家層の拡大に寄与していることが明確になりました。特に若年層では、20代の31.8%がこの理由を挙げています。時代の流れを反映したデジタルネイティブ世代の情報収集術も印象的で、SNSや動画から影響を受けるケースも多く見受けられます。

複数口座保有と利用実態

調査では、50%以上の投資家が2口座以上を保有していることが確認されていますが、日常的に利用しているのは1口座が68.1%という結果となっています。これは、複数の証券口座を持ちつつも、主要な投資スタイルに合わせた一本化を進めていることを示唆しています。

投資目的の多様化

投資の主な目的は54.4%が「老後資金の準備」を挙げる一方で、39.4%の人が「生活費や副収入の得るため」という目的を持っている点からも、投資が単なる資産形成を超え、多様な目的に利用されている様子が伺えます。特に若い世代では税制優遇制度の活用も重要視されているため、今後の動向が注目されます。

学びの方法と投資スタイル

調査からは、57.3%の投資家が「オンライン記事から情報を得ている」と答えており、デジタルメディアからの情報取得の重要性が明らかになりました。また、訓練なしでの実践による学びも19.9%と多く、経験を積む姿勢も見られます。

投資の現状と今後の課題

約7割の投資家が過去に損失を経験したと回答しており、その理由として「売買タイミングの誤り」を45.2%が指摘しました。

このような実態からは、持続的な投資教育の必要性が浮かび上がります。特に、冷静な判断力やリスク許容度の把握が重要な要素として浮かび上がっています。金融リテラシーの向上とともに、投資知識を得る機会を提供することが、これからの市場活性化には欠かせません。