牛の妊娠検査キット
2023-04-20 10:00:02

牛の妊娠検査が簡単にできる「Alertys OnFarm」登場

牛用妊娠検査が進化!



2023年4月20日、アイデックス ラボラトリーズ株式会社は「Alertys OnFarm 牛用妊娠検査キット」の販売を開始しました。このキットは、牛の妊娠を効率的に検査できるもので、今後の畜産業に大きな影響を与えることが期待されています。

早期妊娠検査の新たな選択肢


「Alertys OnFarm」は、人工授精後28日目以降、分娩後70日を経過した牛から採取した全血(EDTA処理済)に含まれる妊娠関連糖タンパク(PAG)を検出することにより、妊娠の有無を確認します。PAGは牛の胎盤から分泌される物質で、妊娠・空胎を効果的に判断するための重要な指標です。

この新製品は、検査に必要な機器が不要で、1頭ずつの検査を行うことができるため、農場の現場でも非常に使いやすくなっています。検体を滴下してから約20分で結果が得られ、空胎が発見された際には迅速に次の対策を講じることが可能です。また、保管温度も2℃から30℃と幅広く、持ち運びやすさも考慮されています。

従来の検査方法との違い


牛の妊娠検査は従来、直腸や超音波による方法が主流でしたが、どちらの検査も実施者の技術が求められるため、結果が出るまでに時間がかかることが多くありました。特に超音波検査は早期診断を可能としますが、技術を要し、コストも発生します。一方で、Alertys OnFarmは、これまでの方法のような専門技術を必要とせず、簡単に行えるため、農家にとって大きなメリットがあります。

新たなニーズへの対応


アイデックス ラボラトリーズは、2018年からPAGを検出する牛の妊娠検査に関連する製品を展開し、多くの実績を積んできました。特に「Alertys Milk Pregnancy エリーザキット」は北海道を中心に年間約30万検体分使用されていますが、機器を必要とするため、検査結果までに1日から1週間のタイムラグがあった点が課題でした。

「Alertys RVPT 牛用妊娠検査キット」も販売されており、特定の機器は不要ながらも、同時に多数の検体を処理する設計がされているため、少数の検体での使用が不便だったという面もあります。

新しい「Alertys OnFarm」は、個々の牛を対象とした検査ができるため、生産者のさまざまなニーズに応える商品となるでしょう。

獣医師による処置との連携


早期に妊娠検査が行えることで、空胎が判明した際には獣医師による迅速な処置を受けやすくなり、再度の人工授精を行うことで空胎期間の短縮が期待できます。これにより、牛の生産性が向上し、畜産業全体の効率化にも寄与するでしょう。

総括


アイデックス ラボラトリーズは、今後も農場における牛の妊娠検査に新たな価値を提供するために、引き続き努力していくとのことです。妊娠検査キットの導入は、畜産・酪農業界の新たなスタンダードとなりそうです。

会社情報

会社名
アイデックスラボラトリーズ株式会社
住所
東京都杉並区和泉1-22-19朝日生命代田橋ビル2F
電話番号
03-5301-6700

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