革新をもたらす超低モノマー水溶性フェノール樹脂AQNOA™の魅力とは
住友ベークライト株式会社が開発した超低モノマー水溶性フェノール樹脂AQNOA™。この製品は、業界初の試みとして、フェノールとホルムアルデヒドの残存モノマーを0.1%未満にまで低減することに成功した樹脂です。これにより、水溶性を高めながらも、作業環境や作業者の安全性を劇的に向上させることが実現しました。
AQNOA™の特徴
AQNOA™は、低臭気および低VOC(揮発性有機化合物)を実現しています。これにより、従来のフェノール樹脂と比べて、作業者にとっての安全性が大幅に改善されています。また、化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)の対象外となっており、さらには毒劇物や特定化学物質にも該当しない点が大きな利点です。
2021年の開発発表以降、2024年の量産開始に向け、多くの企業から関心が寄せられています。AQNOA™は、さまざまな産業分野で活用されることを目指しており、そのために製品の高機能化やラインナップの充実が進められています。
拡充された製品ライン
現在、AQNOA™のラインナップには、長期保管安定性を持つ水溶性ノボラックタイプや、酸性液に配合可能なカチオン型の製品など、特長的な数多くの品番が揃っています。さらに、海外市場にも対応可能で、中国や東南アジア、欧米に展開する拠点を通じたグローバル供給も行っています。
具体的な応用例
AQNOA™は、接着剤や塗料、セラミックス材料、炭素材料、電動車等の樹脂製品に幅広く使用できることが特徴です。特に、塗料やコーティング剤分野では、水性塗料の耐食性や耐熱性を向上させる添加剤としての利用が期待されています。
今後は、半導体産業や航空・宇宙産業、エネルギー関連市場など成長著しい分野への展開を図り、AQNOA™の新たな可能性を開拓していく予定です。また、マーケティング活動の強化を通じて、この新ブランドの浸透を目指し、将来的にはグローバル市場で年間50億円の販売を目指します。
まとめ
AQNOA™は、環境に配慮しながらも高機能を兼ね備えた超低モノマー水溶性フェノール樹脂として、その将来性が非常に期待されています。これからの展開に注目が集まります。製品に関するお問い合わせは、住友ベークライトのマテリアルズソリューション営業本部ポリマー営業部までどうぞ。電話番号は03-5462-4115です。詳細は公式ウェブサイトからも確認できます。