愛知県岩倉市がゼロカーボンシティに向けた協定を締結
愛知県岩倉市は、2025年7月24日にあいち銀行及び株式会社バイウィルと連携協定を締結しました。この協定は、未来の持続可能な社会を目指す「ゼロカーボンシティ」実現への第一歩として注目されています。
協定の背景
岩倉市は、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指しており、その表明を2023年2月27日に行いました。この取り組みは、地域社会、学校、市民団体など、様々な主体が参加するマルチパートナーシップによるものです。
一方で、株式会社バイウィルは、あいち銀行と2023年8月9日に顧客紹介契約を締結し、地域の脱炭素推進に向けた連携を深めてきました。このたびの協定締結は、あいち銀行からバイウィルを岩倉市に紹介されたことがきっかけとなり、新たなビジネスモデルを創出するための基盤を築くものです。
協定の内容
新たな連携協定では、以下の4つの事項について協力することが明記されています。
1. 環境価値の創出に関する情報の共有
2. 環境価値を利用した新規ビジネスモデルの構築
3. 市民や事業者への啓発活動
4. その他、協定の目的に資する取り組み
この協定を通じて、3者は相互の連携を強化し、地域のカーボンニュートラル達成を目指すとしています。特に、J-クレジットの創出や流通の推進に向けた取り組みが期待されています。
J-クレジットとは
J-クレジット制度は、企業が行う脱炭素に向けた活動を評価するもので、省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの活用にかかるCO2の削減量を国が認証したものです。発行されたクレジットは他社に売却可能で、カーボン・オフセットに活用できます。
岩倉市の取り組み
岩倉市では、LED照明の導入や家庭用太陽光発電システムの促進など具体的な施策が進められています。また、家庭でのCO2削減を促進するための「ゼロカーボンチャレンジシート」が小学生に配布され、子ども達からの意識も高まっています。このように、ゼロカーボンシティ実現に向けた多岐にわたる活動が展開されています。
今後の展望
この連携協定に基づき、3者はより多くのJ-クレジットの創出および販売を進めていく計画です。バイウィルは、岩倉市のJ-クレジット創出プロジェクトの登録、申請、モニタリングなどをサポートし、あいち銀行とは「地産地消」を通じて地域の脱炭素化を促進します。これは、地域社会全体が持続可能な未来を共に描く大きな一歩となります。
この取り組みは、地域社会の連携を強化し、環境問題に向き合う意識を高めていくことにもつながるでしょう。今後も愛知県岩倉市は、持続可能な社会を目指す先進的なモデルとして注目を浴びることが期待されています。