本田圭佑らが参加した利尻町がん検診推進イベントの実施報告

利尻町でのがん検診推進イベント

2025年9月9日、北海道利尻町の交流促進施設「どんと」にて、がん検診推進プロジェクトの啓発イベントが開催されました。主催はCraif株式会社と利尻町で、著名なサッカー選手本田圭佑さんが参加し、地域医療と健康について重要なメッセージを伝えました。

イベントの背景

利尻町は日本最北端に位置し、医療資源が限られた地域です。がんの早期発見・早期治療が求められており、がん検診の受診率は全国平均を大きく下回る20%台にとどまっています。このプロジェクトでは、Craif、利尻町、利尻島国保中央病院が連携し、政府が掲げるがん検診受診率60%の達成を目指しています。

イベントの内容

当日は、約300名の町民が参加し、以下のプログラムが行われました。

1. 利尻町保健課からのプロジェクトの意義についてのプレゼンテーション
2. CraifのCEOである小野瀬隆一氏による基調講演「利尻町とはじめる、新しいがん対策」
3. トークセッション「利尻の健康とがん対策」では、町民、医師、本田さんが一堂に集い、健康の重要性について議論しました。さらに、最新のがんリスク検査「マイシグナル・スキャン」が抽選で提供されるイベントもありました。

地域の声

イベントでは、町民から「健康を持続することの重要性」を強調するコメントが寄せられました。利尻町保健課の井田美咲さんは、「健康は日々の積み重ねであり、みんなで守り合う意識を持って欲しい」と伝えました。

本田さんは、がんの早期発見が生存率を高め、治療コストを抑えることができると指摘。「病気の進行を防ぐため、早期に検査を受けて欲しい」と呼びかけました。

医療者によるトーク

次に、加藤容崇医師が「がん検診の重要性」について語り、早期発見のメリットを具体的な数字で示しました。例えば、早期に発見すれば医療費が約1000万円削減できるがん種もあるとし、がん検診の受診を促しました。

地域の漁師や薬剤師など参加者たちもそれぞれの意見を発表し、がん検診を通じて自身や周囲の健康を気遣う姿勢を見せました。

今後の展望

利尻町では2025年から2028年を目標に、がん検診受診率を60%に引き上げるための施策を進めます。具体的には、幅広い啓発活動、受診体制の整備、そしてインセンティブの付与などが挙げられます。

このプロジェクトの実施首席機関のCraifは、尿を用いたがんリスク検査「マイシグナルシリーズ」を提供し、身体に負担をかけずにがんリスクを評価できる手法を開発しています。

イベントは利尻町の健康意識向上に寄与し、参加者にとって有意義な一日となりました。具体的な取り組みや結果は、今後の地域の健康にどのように影響を与えるのか、注目が高まります。