川崎重工が次世代オフラインプログラミングツールneoROSETを発表

川崎重工業が次世代オフラインプログラミングツールneoROSETを開発

川崎重工業株式会社は、先進的なオフラインロボットプログラミングツール「neoROSET」の開発を発表しました。この画期的なツールは、スペイシャル社の最新技術を活用しており、ロボットシステムの運用を効率化するために設計されています。現場の稼働を中断することなく、迅速なロボットの実装とその検証が可能になるのです。

スペイシャルのSDK技術の活用

川崎重工は、スペイシャル社の提供する3Dエンジニアリングアプリケーション用のSDK技術を駆使しています。これにより、「CGM Modeler」、「3D InterOp」、「HOOPS Visualize」、「AGM」といった強力な機能を補完する形でneoROSETを開発しました。具体的には以下のような技術を活用しています：

- CGM Modeler：最新の3Dモデリングカーネルにより、高品質なモデリングを実現。
- 3D InterOp：主要なCADフォーマットのデータをシームレスに取り込む堅牢なデータ変換機能。
- HOOPS Visualize：高性能グラフィックスライブラリで、優れた可視化機能を提供。
- AGM：SDKの統合を簡素化する包括的な3Dアプリケーション開発のフレームワーク。

これらの技術をもとに、川崎重工は複雑なロボットシステムの評価や構築をシンプルにし、プログラミング作業を大幅に効率化することに成功しました。

未来の工場を見据えたneoROSET

川崎重工のシニアスタッフオフィサーである渡邊雅之氏は、スペイシャルとの連携がもたらす成果について次のように語ります。「最先端のコンポーネント技術をneoROSETに取り入れることにより、製造業者がロボットシステムの運用で高い効率性と精度を達成できるようになります。」

オフラインロボットプログラミングにおける数十年の蓄積された知見に基づいたneoROSETは、操作性とパフォーマンスを向上させ、製造現場の稼働を止めることなくロボットの導入やその検証を迅速に行うことができます。

この新しいソフトウェアは、設計からメンテナンスまでの全過程にわたって、産業用ロボットの品質向上に寄与します。

スペイシャル社の役割

スペイシャル社のワールドワイドセールス＆ビジネスデベロップメント担当副社長、フレデリック・ジャックマン氏は、川崎重工とのパートナーシップについて「堅牢で一体化されたコンポーネント技術と専門知識、運用サポートを提供できたことを誇りに思います。」と述べています。この協力体制が、今後も製造業界におけるさらなる革新を推進してくれることでしょう。

川崎重工業の企業理念

川崎重工業は、100年以上の歴史を有し、造船から鉄道車両、航空機、オートバイまで、多岐にわたる分野で活動する総合エンジニアリング企業です。また、国内外に100社以上の関連会社を持ち、先進的な技術を通じて新しい価値を創造し続けています。特に産業用ロボットにおいては、50年以上の実績があります。

この将来を見据えた取り組みは、今後も新しい技術とソリューションを提供し、業界の進化を促すことに貢献するでしょう。詳細は川崎重工の公式サイトをご覧ください。