福岡市オフィスマーケットの現況
最近発表された三幸エステート株式会社のレポートによると、2024年12月度の福岡市のオフィス賃貸状況が先月から変化を見せています。特に注目されるのは、空室率が前月比で上昇したことです。この動きは、複数の新築ビルが竣工し、その結果として空室を抱えることになったためです。
空室率の変動
2024年12月末時点での福岡市の全規模ビルの空室率は4.72%となり、前月の3.26%から大幅に上昇しました。このうち、特に天神エリアでは2.0ポイントの上昇を記録しています。一方で、潜在空室率も同様に上昇し、6.08%に達しています。
多くの新築ビルが供給されているとはいえ、博多駅周辺では依然として現空床の成約が進行中であり、品薄感が強まっていることも指摘されています。
募集賃料の動向
賃料に関しては、前月比で100円の小幅な上昇があり、現在の平均募集賃料は15,381円/坪となっています。この価格は2000年以降の最高値を更新しており、小幅な賃料上昇が3ヶ月連続で続いています。今後の経済指標や市場の需給バランスが賃料上昇の影響を与える要素となるでしょう。
新築ビルの供給と動向
今年の福岡市への新規供給は約1.8万坪に上る見込みで、天神エリアでは特に2棟の大規模ビルの竣工が控えています。これにより、テナントの移転を検討する動きが活発化することが予想されています。来年も新たな供給が続く中、需求がそれを上回るかどうかが注目されます。
経済の影響
なお、これらの動向は単に福岡市内の市場に留まらず、全国の経済活動にも影響を及ぼす可能性があります。他の主要都市との競争が厳しさを増す中で、福岡市のオフィスマーケットは今後も変動が予想されます。特に東京、札幌、名古屋、大阪の6大都市との比較で、福岡市のポジションや特徴がどのように変わるかが注目されます。
まとめ
福岡市のオフィスマーケットは複数の要因により変化を示しています。空室率の上昇と賃料の持続的な上昇が同時に発生している今、市場の動向を注視し、企業のオフィス選定や賃貸決定においては慎重な判断が求められるでしょう。三幸エステートが提供するデータやレポートを参考に、今後の戦略を練ることが重要です。
詳しい情報やマーケットデータについては、
三幸エステートのウェブサイト をご覧ください。