日本遺産「祈る皇女斎王のみやこ斎宮」10周年記念シンポジウムを開催

日本遺産「祈る皇女斎王のみやこ斎宮」 10周年記念シンポジウム

明和町に位置する斎宮は、過去660年間にわたる歴代天皇の代わりに伊勢神宮に仕えた皇女「斎王」が住んでいた特別な場所として知られています。このたび、一般社団法人明和観光商社が所属する明和町日本遺産活用推進協議会は、日本遺産に認定されてから10年を迎える斎宮を祝うシンポジウムを開催します。

シンポジウムの概要

令和7年9月13日（土）に、いつきのみや歴史体験館にて行われるこのシンポジウムでは、斎宮の歴史遺産の「保全」と「活用」という課題がテーマです。未来を切り拓く文化観光のあり方を専門家と地域の関係者が共に探ります。

基調講演には、地域観光振興のエキスパートである公益社団法人日本観光振興協会総合研究所顧問の丁野朗氏を迎え、地域文化と観光の持続可能な発展についての見解が述べられます。その後のパネルディスカッションでは、関係者たちによって次の10年の展望が語られます。

イベントスケジュール

シンポジウムは13:00からスタートし、以下のプログラムが用意されています。

- 基調講演① (13:10～14:20): 日本遺産のストーリーと持続可能な観光地域づくり - 講師: 丁野朗
- 基調講演② (14:30～15:00): 日本遺産【祈る皇女斎王のみやこ斎宮】10年のあゆみ - 講師: 中野敦夫
- パネルディスカッション (15:00～16:30): 日本遺産の未来予想図

シンポジウムの参加は事前申し込みが必要で、参加費は無料です。インターネットの専用フォームから申し込むことができます。

文化遺産の価値

斎宮は、その美しい風景と共に、地域の文化と密接に結びついていますが、文化財を保護するためには多大な資金が必要です。このため、観光庁の支援を受けながら地域文化遺産を観光資源として活用する動きが加速しています。しかし、斎宮に代表される埋蔵文化財は、物理的な施設としての活用が難しく、そのため物語や歴史的な背景をしっかりと伝えるストーリー性が求められています。

日本遺産とは

日本遺産は、地域にある有形・無形の文化財を「ストーリー」として再構成し、その魅力を発信するための制度です。2015年から始まったこのシステムにより、全国で100件以上の遺産が認定されています。明和町もこの制度を通じて、斎王に関する物語が全国に広がる機会を得ました。

明和町日本遺産活用推進協議会

この協議会は、地域に根ざした文化の保存と活用を目的に設立されました。明和町の副町長のもと、地域の歴史を守り、観光振興を図るプロジェクトの一環として活動しています。共同体の参加により、地域の文化が今後も継続的に発展していくことが期待されています。

未来を見つめつつ

シンポジウムは、斎宮の物語と文化を未来へ引き継ぐために必要な交流の場です。次の10年を見据え、地域の歴史をどう、次世代に伝えていくかという大きな課題に挑むこのイベントは、地域振興に向けた重要なステップとなるでしょう。文化と観光をつなぐ取り組みは、今後の日本においても重要な意味を持つはずです。参加者の皆さんと共に、この地域の未来を考えていきましょう。