フィットネスクラブ入会者向けの新たなサポート手法が効果的に来館を促進
最近、株式会社WizWeが発表した研究が注目を集めています。この研究は、フィットネスクラブの新規入会者を対象にしたLINEを用いた対話型伴走サポートが、来館頻度をどのように向上させるかを探求したものです。本記事では、その研究内容や成果について詳しく解説します。
研究の背景
日本では、フィットネスクラブが国民の健康促進に寄与する重要な施設として位置付けられています。しかし、入会者の多くが半年から1年で退会してしまう現状があります。この問題を解決するために、スマートフォンを活用した運動習慣形成に関する研究が進められてきました。近年では、LINEによる伴走サポートが運動習慣を形成する上での支援手段として期待されています。
研究の目的と方法
本研究は、フィットネスクラブに新規入会したユーザーに対し、LINEを活用した3か月間の遠隔サポートを実施し、その効果を分析することを目的としています。具体的には、サポートの有無による来館頻度の比較や、ユーザーが送信したメッセージのテキストマイニングを行いました。調査は、2023年6月から12月にかけて、首都圏のフィットネスクラブ3店舗にて実施されました。
研究の結果
サポートを受けた112名(男性50名、女性62名)の平均来館数は、非サポート対象者よりも多い結果を示しました。入会後4週間の累積平均来館数は8.5回であり、非サポート対象者は6.9回であったことが示され、サポートによる来館頻度の向上が統計的に有意であることが確認されました。また、来館数が8回以上のユーザーの割合もサポート対象者は56.8%となり、非サポート対象者の35.8%に比べて大幅に増加しました。
メッセージからわかるユーザーの心理
サポート対象者のユーザーの中で、定期的にメッセージを送信したユーザーからは、感謝の意を示す「ありがとう」という言葉が多く見受けられました。これは、サポートが効果的であったことを示す重要な要素と考えられます。このことから、ユーザーがサポートに対して感謝を感じていることが、来館頻度の向上に寄与している可能性があります。
研究の考察
本研究の結果は、フィットネスクラブ入会者に対するLINEを用いた遠隔伴走サポートが、運動習慣の形成と早期退会リスクの低下に寄与することを示唆しています。特に、初期の来館頻度を追跡することで、入会者の継続可能性を予測できることが明らかとなり、今後のさらなる研究や実践が期待されます。
結論
WizWeの研究は、フィットネスクラブにおける伴走サポートの重要性を再確認させるもので、健康促進に向けた新たなアプローチを示すものとなっています。今後も、こうしたプラットフォームを活用した健康維持のための取り組みが進んでいくことを期待しています。さまざまなフィットネス関連事業者にも影響を与える可能性があり、健康維持の新たな手法として注目されることでしょう。