2024年の売れたものランキングを振り返る
株式会社インテージが発表した「2024年、売れたものランキング」では、靴クリーナーやパックが好調な売上を記録し、食品や飲料も急上昇しました。特に、食品カテゴリーの影響が目を引きますが、コロナ禍における変化やインフレの影響も見逃せません。
トップの商品は靴クリーナー
2024年のランキングで、靴クリーナーがなんと1位を獲得しました。前年同月比で157%という驚異の数字を叩き出したこの商品は、特にスニーカー用のシートタイプが人気です。2023年の中頃から、特に猛暑が影響し、販売が急増しました。靴クリーナーは上半期に好調だったパックを抜き、ポストコロナ時代に適応した新たなトレンドを示しました。
食品の躍進
続いて注目すべきは食品類のランキングです。米が3位に、トマトジュースが4位にランクインし、全体として見ると、15位中8商品が食品・飲料でした。米の価格急上昇が報じられ、新米の販売時にも需給バランスが崩れたことで販売額が前年比172%に達するなど、世間の関心が高まったことが影響しています。このような状況を受けて、パックご飯も登場し、米飯関連商品が台頭しています。
インバウンド需要も影響
消費の回復を受けたインバウンド需要は、特に5位の強心剤や7位のリップクリームに顕著です。訪日外国人の消費が追い風となり、これらの商品は大きな売上を記録しました。これは、観光の回復とともに、消費市場に新たな活力をもたらしました。
順位から見えるトレンド
さらに、食品の人気は続き、16位から30位までも強い影響を持つ結果となりました。例えば、19位にのぼるパウチ入り食材は、缶詰からの転換が好まれ、20位の煮干しも値上げの影響を受けており、季節や環境への適合が求められています。また、家庭で使いやすい洗剤系製品も上昇傾向にあり、生活の簡便性を求める消費者心理が反映されています。
コロナ後の変化
コロナ禍の影響も残り、販売で苦戦している商品もあります。1位の検査薬や2位のマスク、3位のオートミールなどは、依然として数年前の販売数を上回っているものの、コロナピーク時と比べると下落傾向にあります。このように、急速に変化する生活様式が消費行動に影響を及ぼしていることを理解することが重要です。
未来への展望
今後も、国内の猛暑やインフレ、さらには国外情勢の変化によって人々の生活や購買行動は影響を受け続けるでしょう。株式会社インテージは引き続き、全体的な消費動向を分析し「売れたものランキング」を発表していくとのことです。これからのトレンドを見逃さないためにも、注視していきたいものです。