幻の桃「蟠桃」はこうして高山で育つ
岐阜県高山市にある樋口果樹園では、今まさに話題の桃、「蟠桃(ばんとう)」の収穫が始まっています。この幻とも言える果物は、平らな形状と強烈な香り、濃厚な甘さが特徴で、多くの人々を魅了しています。特に、中国の古典「西遊記」では、孫悟空がこの桃を食べることで不老長寿を得たという伝説があります。また、世界的に知られる美人、楊貴妃も好んで食べたとも言われています。
飼育の難しさが生む希少性
蟠桃はその風味から注目を集めますが、病気や害虫に弱く、栽培が難しいことから多くの農家が手を出せません。そのため、高山での蟠桃栽培は非常に珍しく、幻のように感じられるのも頷けます。
樋口義孝さんの挑戦
樋口果樹園を431年間運営している樋口義孝さんは、43年前からこの珍しい桃の栽培に取り組んでいます。今では23本の木を育て、丁寧に育てられた蟠桃が実を結んでいます。蟠桃は直径約6センチから8センチほどで、樋口さんは色の変化や熟し具合を注意深く観察しながら収穫しています。
今年の収穫状況
今年は例年よりも数日早く収穫がスタートし、サイズは少し小ぶりではありますが、良好な天候のおかげで甘さは申し分なく、期待が持てる出来栄えです。収穫は9月中旬頃まで続き、樋口果樹園では、直売に加え、電話での注文も受け付けています。
購入方法について
蟠桃を味わいたい方は、高山市の陣屋前朝市でお求めいただくことも可能です。また、お電話での注文も受け付けていますので、興味のある方はぜひ樋口果樹園(0577-32-3386)までお問い合わせください。
まとめ
このように、岐阜県高山市の樋口果樹園で収穫される幻の桃「蟠桃」は、ただの果物ではなく、歴史や文化とも深く結びついている特別な存在です。興味のある方は、樋口さんの努力によって育てられたこの珍しい桃をぜひ体験してみてください。