メタバース市場の拡大と生活者の意識に迫る
博報堂DYホールディングスが実施した「メタバース生活者定点調査2025」の結果が発表されました。この調査は全国の15~69歳を対象に、メタバースに対する現状の意識や動向を探ることを目的としています。
認知と利用の現状
調査によると、国内でメタバース関連サービスを認知している人は37.3%にのぼり、これは前年の38.4%から若干の減少を見せています。一方、実際にメタバースサービスを利用したことがある人は8.0%で、前年の8.7%とほぼ同じ結果が出ています。この認知率と利用率の推移から、メタバースの利用が「定常期」に達していることが示唆されます。
メタバースの心理的影響
メタバースの利用者全体の中で、孤独感が減少したと感じている人は15.3%と前年から増加しました。また、現実世界へのポジティブな影響もあり、利用者はメタバースが心の安定に貢献していると考えているようです。ユーザーは新たな挑戦を求める姿勢が強まっており、メタバース経験を通じて自己実現の動機が高まっていることも見逃せないポイントです。
メタバースの役割の変化
調査結果から、メタバースは「自己表現や新たな可能性を見出す場」としての機能が強まっています。66.4%が「別の可能性を見つけられる場」と答え、74.6%が「現実とは異なる自分になれる場」と認識しています。このように、メタバースは自己探求や新しい人間関係の構築に寄与しているということが分かります。
コミュニケーションの変化
また、メタバースとSNSの役割の違いも浮き彫りになり、SNSは主に現実の知人や友人との交流の場として機能している一方、メタバースは完全な仮想世界として自由な自己表現やエンターテイメントの延長としての役割を果たしていることが伺えます。
メタバース利用者の優先ポイント
利用者の重視点に目を向けると、昨年と比較して「日本のユーザーが多い」という点や「趣味として楽しめる」という点が上昇しており、実用的なコミュニケーションを求める動きが見られます。メタバースは異文化交流の場としての側面を持ちながらも、国内では日本語での交流空間を重視する傾向が強まっているようです。
メタバースと企業広告の接点
さらに、メタバース空間での企業や商品との接触が、実際の消費行動にもつながっています。企業について検索したり、名前を知ったという態度変容が観察されており、メタバースが企業認知の促進に一役買っていることが示されています。
メタバースの消費行動と生成AIの利用
調査の結果、利用者はメタバースをきっかけに現実世界でも消費行動を行っていることが確認されました。特に、旅行やスポーツ観戦への参加が高額になる傾向が見られ、一方で「生成AI」の利用も進んでいます。メタバース利用層は、最新技術を自身の創作活動に積極的に取り入れている様子が見受けられます。
メタバース6ペルソナマップ
本調査の試みとして新たに「メタバース6ペルソナマップ」が作成され、ユーザー層の特徴を年齢や趣味、重視するポイント別にクラスタリングしています。この分析により、様々なメタバースサービスのユーザー像がより明確に浮かび上がっています。
まとめ
メタバースは単なる現実逃避ではなく、自己表現や新たな関係性を構築する重要な空間として存在感を増しています。今後もその動向を見逃せません。