大和工業、Salixへの出資を発表
大和工業株式会社は、オーストラリアの分岐器メーカーであるSalix Products Pty Ltd.(以下「Salix」)への出資を決定しました。今回の決定で、大和工業はSalixの株式の50%を取得し、Martinus Group Holdings Pty Ltd.(以下「Martinus」)とのジョイントベンチャーとして運営されることとなります。取引の完了後も、Martinusが残りの50%を保有する形で、両社が協力して事業を推進することになります。
大和工業は長年にわたり鉄鋼事業を営んできましたが、最近では軌道用品に関わる事業を国際的に展開しようという策略が見え始めています。Salixは、鉄道インフラ工事を展開するグローバル企業であるMartinusの子会社であり、分岐器を中心にした軌道用品の設計・供給を専門とするファブレス企業です。
Salixの強みと国際的な実績
Salixは、EN規格等の国際規格に基づく設計や認証取得において、定評を得ています。彼らはオーストラリア、ニュージーランド、そしてチリを主要な市場に、設計、品質管理、納入の全過程を一貫して手がけてきました。EN規格は、もともとは欧州で統一された技術基準ですが、その信頼性から世界中でも広く採用されています。大和工業がSalixへの出資を決めた背景には、こうした国際規格における強さがあるといえるでしょう。
国際市場へのアクセスを拡大
今回の出資によって、大和工業はグローバルな鉄道市場における部材供給体制の強化と、国際的な事業機会の拡大が期待されます。さらには、Martinusが持つ広範な海外ネットワークを生かし、国際市場へのアクセスもより一層広がっていくでしょう。
大和工業は、この取り組みを通じて分岐器事業を中心にした軌道用品の提供を強化し、中長期的な成長を目指します。日本国内で培った高い品質と技術をベースに、新たな海外市場での価値を創出し続けることが期待されます。
技術基盤の更なる強化
全体として、大和工業が今回の出資を契機に技術基盤のさらなる強化を目指しています。具体的には、安全で高品質な鉄道インフラの発展に寄与するための取り組みが施される見込みです。日本国内での実績を踏まえた上で、国際市場でも堂々と戦える事業基盤の構築を目指しているのです。
このような動きは、まさに今後のグローバルな鉄道インフラ産業における競争が益々激化する中で、大和工業の姿勢と展望を示しています。持続的な成長を志向する大和工業が、どのような成功を収めるのか、今後の展開が楽しみです。
企業情報
所在地:兵庫県姫路市大津区吉美380番地
設立:1944年11月
事業内容:鉄事業を通じての環境保護
ウェブサイト:
www.yamatokogyo.co.jp
- - Salix Products Pty Ltd.
所在地:オーストラリア・ニューサウスウェールズ州 サザランド
設立:2021年
事業内容:軌道用品の設計・供給
ウェブサイト:
www.salixproducts.com.au
- - Martinus Group Holdings Pty Ltd.
所在地:オーストラリア・ニューサウスウェールズ州 サザランド
設立:2005年
事業内容:鉄道インフラの施工
ウェブサイト:
www.martinusrail.com.au