量子コンピュータ提携
2025-09-25 19:49:58

英Standard Charteredと富士通が提携、量子コンピュータ新会社設立へ

英Standard Charteredと富士通、量子コンピュータ開発に向けて提携



2023年9月25日、英国のStandard Chartered銀行に属するSC Venturesと富士通が量子コンピュータ技術を活用した新会社を設立する契約に合意しました。これは量子アプリケーションの開発を支援するための重要な進展となります。新会社が目指すのは、量子コンピューティング技術の実用化を加速することです。

SC Venturesは、ベンチャー投資やインキュベーションの専門部門であり、富士通はハードウェアとソフトウェア両方の開発において優れた技術を持っています。この二社の協力により、量子技術を用いた新たなソリューションを金融業界に提供することが期待されています。新たなプラットフォームでは、問題の検出やリスクシミュレーションなどに使える事前作成されたアルゴリズムも提供され、ユーザーが独自のアルゴリズムを開発できる環境が整えられます。

量子技術を活かす新会社の実現



本提携の下、新会社は量子コンピューティングに関連するハードウェア、ソフトウェア環境を統合したサービスを金融機関などに提供します。アプリケーション開発の迅速化を図り、量子技術の導入を加速することが狙いです。また、データとハードウェアへのアクセスを保証し、ユーザーが自らのアルゴリズムをテストする機会を創出します。

富士通はすでに国立研究開発法人理化学研究所と連携して、2026年度には1,000量子ビットの超伝導量子コンピュータの開発を目指しています。2030年度には、さらに進化した1万量子ビット超の量子コンピュータの開発も予定されています。

量子技術の未来と市場での期待



この新会社は金融業界をターゲットとしつつ、将来的には他の業界にも展開を予定しています。SC Venturesのクライアントエンゲージメント部門のリーダーApurv Suri氏は、量子コンピュータ市場におけるハードウェアとソフトウェアの知識を結集することで、企業の技術導入をよりスムーズにすることを目指していると述べています。

また、富士通の成長投資部門のディレクターであるStafford Bond氏は、今回の提携が企業に真の量子優位性を提供する大胆な一歩であると強調しています。どちらの企業も、量子技術の実用化を通じて顧客に新しい価値を提供し、大きな商機を見出すことが期待されています。

このような動きは、量子コンピュータ技術の急速な進展を反映しており、今後の業界への影響は計り知れません。私たちは、新会社の設立がどのような変化をもたらすのか注目していきたいと思います。


画像1

画像2

会社情報

会社名
富士通株式会社
住所
神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
電話番号

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。