AirbnbがJTBと協力して未来の地域づくりを推進する新プロジェクト始動

AirbnbとJTBが地域未来にぎわい工房を設立

このたび、世界最大級の宿泊予約プラットフォームAirbnb（エアビーアンドビー）と、旅行の大手企業JTBが共同で新たなプロジェクト「地域未来にぎわい工房」を発表しました。これにより、地域の課題を解決するための新たな取り組みが開始されます。

地域の課題と解決策

日本各地において、観光需要の回復が期待される中、宿泊施設の不足や地域資源の未活用といった問題が顕在化しています。特に、空き家や遊休施設を活用することが、持続可能な地域づくりにおいて重要な役割を果たすと考えられています。Airbnbでは過去においても空き家の利活用に力を入れてきましたが、今回はJTBとの協力によって、換言すれば「持続可能なにぎわい創り」を目指す情報交換や実証を重ねてきました。

「地域未来にぎわい工房」とは何か？

「地域未来にぎわい工房」は、AirbnbとJTBが中心となり、他の企業や団体との共創を前提とした仕組みです。この取り組みは、地域の文化やアイデンティティに寄り添いつつ、観光支援の枠を超えた持続的な地域づくりを実現することを目的としています。具体的には、企業が自社の専門性やリソースを最大限に活かすことができる開かれた参画モデルを採用しており、地域貢献に意欲的な企業が参加することを促しています。

具体的な活動内容

「地域未来にぎわい工房」では、地域の思いに寄り添った実践の場を設け、地域課題の解決に向けたリアルな機会を企業に提供します。たとえば、北海道の上ノ国町では、地域住民や高校生がDIYやワークショップに参加し、空き家を宿泊施設に改装するプロジェクトが進行中です。最初の2軒は2025年4月から運営開始予定で、将来的には町全体で30軒以上の宿泊施設を展開する計画です。町長の工藤昇氏は「外部の知見を取り入れることで遊休資産が資源として再活用され、地域全体の受け入れ体制を整えることができる」と語っています。

今後の展望

AirbnbとJTBは、この地域未来にぎわい工房の活動を通じて、2028年までに全国で125の地域に展開する計画を立てています。その際には、具体的な地域の特性に基づいたモデルを共創し、再生可能エネルギー関連地域や産業集積地域、防災対応地域など、多岐にわたる支援を行う意向です。また、今後、様々な企業の参画を呼びかけており、実際に協力意思を表明した企業も続々と増加しています。