建設業界の未来を見据えるFLIGHTSが資金調達を完了
株式会社FLIGHTSがシリーズAラウンドにおけるファーストクローズで、総額3.8億円の資金調達を実施した。この調達は、同社が推進する「3次元データによる現場から建設業を再定義する」というミッションに向けた重要な一歩となる。また、資金の引受先には、株式会社シーティーエスや大日本ダイヤコンサルタント株式会社などが名を連ねている。
FLIGHTSのミッションと技術
FLIGHTSは、土木技術者による研究開発を基にした業務仕様設計を行い、建設現場における測量や維持管理といった分野で3次元データを活用することで、生産性向上に貢献している。特に、現場のデジタル化は喫緊の課題として深刻化している。国土交通省は「i-Construction」などの施策を通じて、自動化を推進しているものの、現場でのデジタル技術の導入は依然として遅れているため、FLIGHTSの取り組みが注目されている。
資金調達の背景と市場課題
建設業界は、熟練技術者の不足や高齢化が問題視されている。就業人口が減少し、生産性の向上が迫られる中、国土交通省の施策がますます重要になってきた。しかし、デジタル技術の導入に向けたハードルは高く、特にコストや技術の利用難易度が障害となっている。
FLIGHTSは、こうした課題に対応するための一貫したソリューションを提供し、建設現場での実用性を重視した新技術を開発している。実績に基づくプロダクト展開を通じて、公共測量や維持管理におけるニーズに応えていく方針だ。
投資家の期待と今後の展望
横島 泰蔵氏(株式会社シーティーエス)は、「FLIGHTSの技術力には大きな可能性がある」とし、同社の成長と国土交通省のデジタル化推進に貢献することに期待を寄せている。また、齋藤 哲郎氏(大日本ダイヤコンサルタント)も、共同開発による新技術の進展を楽しみにしている。石坂 颯都氏(ミライドア株式会社)も、FLIGHTSのDXソリューションの必要不可欠さを強調し、今後の成長に期待を寄せている。
FLIGHTSは、今後も建設業界に対する技術革新を推進し、現場での新技術を通じて社会のインフラの未来を支える役割を果たすことを目指している。代表の峠下周平氏は、社内の土木技術者チームとともに、「現場で使える新技術」を開発し続けることが重要だと述べている。
これからのFLIGHTS
資金調達を経てFLIGHTSは、更なる研究開発や社内体制の強化を推進し、現場の遠隔業務支援など新たな適用領域の拡大を図る。未来の建設業を支えるために、さらなる技術革新と業界への貢献を目指すFLIGHTSの動きから目が離せない。